福岡市の中小機構九州セミナールームで18日、中国で販路開拓を目指す企業に向けた「中国市場セミナー・販路開拓ワークショップ」が開催された。第1部については既報のとおり。第2部の「販路開拓ワークショップ」では、日本貿易振興機構(ジェトロ)・国内コーディネーターの河野隆氏が「中国で売れるための準備と戦略」をテーマに講演、中国での市場開拓方法や日中商習慣の違いについて語った。
中国で商品を売るにはまず、「準備」・「戦略」の2つの面からしっかりと考えていく必要がある。「準備」において必要なことは、「自社の強みを明確にすること」と「中国の市場を調査すること」。河野さんによると、まずは自社の強みを明確にするため、「中国進出準備検討シート」を作成することが重要なのだという。
「中国進出準備検討シート」に記入するポイントは5つ。(1)販売したい「商品」、(2)お客様がその商品を購入してくれる「理由」、(3)中国でも売れるかどうか、また、(2)の購入理由が中国でも当てはまるかという「中国でのニーズの有無」、(4)中国でも日本と同じ購入理由で販売が再現できるかどうかの「中国での再現可否」、(5)他の項目を検討するなかで、調査が必要と考えられることを明記する「調査項目」、この5つを具体的に示し、自社のことをトータルで考えたうえで、中国に進出することのメリットを明確にすることが大切だという。
自社の強みが明確になり、それを踏まえて中国進出を決めたら、次に必要なのが「調査」。ウェブを利用して、「天猫(tmall)」や「タオバオ」など中国のECモールでライバル商品を調べたり、実際に現地へ行って、都市や店舗などを一人で回り、進出したい地域の「雰囲気」を感じ取ったり、消費者の動きや手に取る商品などを観察し、分析したりすることが重要になってくる。
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