自社の強みを明確にしたうえで、調査などの「準備」が整ったら、次は「戦略」を立てていく必要がある。試食会や催事などでテストマーケティングを行ない、売れる色や見せ方、売り込みポイントなどを確認するとともに、自社商品が中国のどの地域にニーズがあるのか、市場を探していく必要がある。
市場開拓のなかで、現地企業と代理店契約などの話をもちかけられることがあるかもしれないが、中国人担当者は「自分にメリット」がない限り、良い人間関係が築けたと思っていても動いてくれないことが多い。ある意味、自己中心的な考え方は、文化の違いなので、あてにしすぎないことも重要だ。日本に近いとはいえ、国が違えば、文化や考え方も違う。河野さんは「中国進出を目指すなかで、様々なトラブル等にぶつかることがあるかもしれませんが、常に冷静かつ積極的に、問題にあたっても一喜一憂せず、あきらめずに取り組んでほしい」と話していた。
今回このセミナーを主催したジェトロでは、2013年6月から2014年2月にわたって、日本の中小企業の海外販路開拓を支援する「アジア・キャラバン」を開催する予定だ。この催しは、現地商談会や試験販売モニタリングなど、様々な事業ツールを組み合わせて現地取引先の開拓支援を行なうものだ。海外進出を考えている企業は、参加を検討してみてはいかがだろう。
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・日本貿易振興機構(ジェトロ)HP
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