「いったい45億円ものお金はどこから出ているのでしょうか」「資金のメドは立っているが、今後は寄付なども含めていろいろな人の知恵を借りたい」――26日、鹿児島の最福寺による朝鮮総連本部の落札が報じられたあと記者会見した池口恵観氏は、資金の出どころについてはあいまいな答えをした。
弊社では、鹿児島県が多額の公費を投入した財団法人メディポリス医学研究財団の問題について取材している際、同財団の永田良一理事長が池口恵観氏に傾倒していることをつかんでいた。同財団には「がん粒子線治療研究センター」のほか、宿泊施設「天珠の館」があり、宿泊部屋の名前から温泉名まで密教色に包まれていた。
最福寺は、有名人が数多く弟子入りしていることや、北朝鮮との関わりについてもすでに各メディアで報じられているが、権力の基盤はやはり鹿児島政財界での影響力にあると考えられる。
今月18日、伊藤祐一郎鹿児島県知事が同財団の永田理事長から100万円の寄付を受けたことについて、収賄だったとする刑事告発を正式に受理したことがわかった。実は、数々の肩書をもつ池口氏は、同財団の名誉理事も務めている。つまり、永田氏や伊藤知事など鹿児島の主要人物との関わりが深いのである。
最福寺は、鹿児島市平川町の烏帽子山と記者会見を行なった神奈川・江の島の別院のほか、鹿児島市紫原にも昨年「鹿児島高野山最福寺」を新築し所有している。また、烏帽子山には広島ナンバーの黒塗りのベンツが止まっており、「最近、恵観様はあの車に乗っているのをよく見かけますね」とは、熱心に寺院に通う信者の言。
とはいえ、法人単独で45億円もの資金を調達できるのかどうか、疑問視する声も多い。当然、「北朝鮮系の資金が流入しているのでは」と見る関係者もおり、今後の資金の出どころが注目されるだろう。
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