小売業界トップのイオン(株)が、かつてのスーパーの雄(株)ダイエーに対してTOB=株式公開買い付けを実施し、子会社化する方針を固めたことが報じられた。現在の筆頭株主である大手商社の丸紅(株)が保有するダイエー株の約29%のうち24%をイオンに譲渡することで、すでに19.8%を保有するイオンが合計約44%の筆頭株主になるという。これにより丸紅による経営再建が、イオン主導となる。すでにダイエーの店舗にはイオンのPB(プライベートブランド)であるトップバリュが導入されているが、イオンの子会社化となれば、今後はトップバリュを軸とした商品構成になることも予想される。
イオンはスーパーセンターのイオンのほか、マックスバリュ(スーパー)、ミニストップ(コンビニ)などの様々な小売子会社を抱え、グループ連結で年間約4兆6,500億円の売上高を誇る。今回、ダイエー(2012年2月期連結売上高8,694億円)が加わることで売上高は5兆5,000億円を超えることになる。
イオングループが勢力を拡大すれば、必然的に同社のPB商品のトップバリュが各地に普及する。九州ではイオンの子会社ではないものの、子会社のミニストップが資本・業務提携を結ぶ熊本市のコンビニエンスストアの(株)ココストアウエストへ、今年4月よりトップバリュを導入する。同社のコンビニ業態のココストアとエブリワンで、まずは加工食品、惣菜、和洋日配の計約100品目からスタートし、順次拡大する方針だ。
<日刊マックス流通のご案内>
日刊マックス流通は沖縄を除く九州地区の食品スーパー、ドラッグストア、ディスカウントストアなどの小売業の情報を、土日祝日を除く毎日タイムリーに配信しています。現在、1カ月間に限り、無料で配信させていただきます。無料試読希望者は、下記のメールフォームでお申し込み下さい。
※記事へのご意見はこちら