3月27日、データ・マックス主催、日本料理てらおか特別協賛、第11回IBC「アントニオ古賀 特別リサイタル」が開かれ、86名が参加した。
アントニオ・古賀氏は、30年以上愛用するギターを携えて登場。「故郷」「月の砂漠」などの日本歌唱や、「悲しい酒」「酒は涙か溜息か」などの古賀メロディの数々、そして「ベサメ・ムーチョ」や「禁じられた遊び」「男と女」「ロミオとジュリエット」などのラテン音楽や映画音楽などを、トークを交えながら披露した。
ときには観客へも唱和を呼びかけ、会場全体で音楽に参加できる空間を作り、盛り上げる場面も。また、ラテン風にアレンジした「無法松の一生」では、聴きなれた音楽が今までとは違った魅力を醸し出しながら蘇ったことに、会場から喜びの声が上がった。
胃がんを克服し、音楽界に復帰を果たしたアントニオ・古賀氏は、日々、新たな気持ちでステージを踏むという。
「僕の音楽をリアルタイムで聴いていた方は限られている。今の時代に歌うということは、僕を知らない世代のまえで歌うということ。そういう意味では、常に、新人という気持ちですよ」と笑った。
アントニオ・古賀氏は、日本を代表するギタリストであり、作詞・作曲家の故・古賀政夫氏の直弟子。古賀メロディをはじめ、クラシック音楽、ラテン音楽、映画音楽など数々の名演奏で、海外はもとより国内でも活躍した。
アカデミックな音楽家だが、持ち歌のなかには、ルンバのリズムに合わせてコーヒーの銘柄を次々と詠う「コーヒールンバ」のような愉快な歌もある。80年代には「薬ルンバ」という替え歌で、世代が違う音楽ファンの間でも親しまれた。
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