福岡県の生コンクリート出荷量が、引き続き好調である。
2013年2月および2012年度(12年4月~13年3月)の各地区出荷量。
北九州広域と筑後地区以外は前年比100%を超えた。福岡県生コンクリート工業組合によると、「全般的に分譲マンションを中心とした民需が増加した。昨年12月末の安倍政権発足前から、この市況であった。今後は、官需の増大が見込まれるので全盛期までとはいかないが、活況な状態がしばらく続くと予想している」と、コメント。
また、同組合に主要地区の販売価格をヒアリングしたところ、福岡 1万500円/m3、北九州広域1万2,000円/m3、筑後1万500円/m3であった。比較的安定した価格で供給していると言える。
とくに福岡地区内における都市再開発や土地区画整理事業による新規の商業施設やマンション建設が増加しており、業界関係者は、「来期、再来期あたりまでは今の建設状況が続くであろう。ただし、東日本大震災の復興事業も今後本格化、建設資材や職人などの人材の不足が懸念される。生コンにおいても、セメントが大震災復興需要で在庫が一掃され、メーカー各社身軽になっている」という。また、「この4月に表明している通り1,000円/kgの値上げは不可避である。過去にあったような『上げてみるなら上げてみろ』という生コン製造側の姿勢は、通用しなくなるだろう。1,000円満額値上げされるかどうかは、未知数であるが0ということは、ないだろう」と、今後の生コン業界を取り巻く市況について語った。
「福岡地区で現在進んでいる広域化が達成すれば1万3,000円/m3で販売される可能性が高い」と、複数の業界関係者から聞かれた。福岡県下、とくに福岡地区の動向に施工側を含めたステークホルダーの注目が集まっている。
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