<「食」分野での技術開発を進める>
こうした時代の流れに沿った積極的な設備投資と研究開発を進め、同グループは総売上高100億円に迫る企業体へと成長。幅広い分野の検査に領域を広げて、医療機関のみならず食品メーカー、ホテル、飲食店、スーパー、外食産業、生協など裾野の広い取引先を構築している。
同グループは現在、本業の臨床検査で新しい結核菌感染診断補助検査「クォンティフェロン®TBゴールド」の拡販に取り組んでいる。また、近年需要が高まっている農作物の残留農薬一斉分析、食品中の異物検査、肉種鑑別DNA検査にも注力。将来的には「検査」と名がつくものすべてに対応できるよう、人材教育を含めた投資を積極的に続けている。
これまで臨床検査の枠を超えて、「食の安全・安心」にも関わってきた同グループが次に着目したのが、食品残さ物だ。現在の食品廃棄物の再利用方法は「堆肥化」が主流だが、廃棄物には重金属が含まれたもの、院内感染によって感染症に罹患した患者のものなどさまざまなリスクがあるため、肥料としての市場価値を見出すのは難しい。
そこで同グループでは、「消滅型」の処理方法に着目。主流である堆肥型とは違い、微生物を利用し生ごみを水と炭酸ガスに分解する「シンクピア」(製造元:SINKPIA JAPAN(株))を、九州エリア代理店として販売を手がけている。同製品は、少量の微生物ハウスへ高密度に微生物を生息させることを実現。従来品に比べて小型化し、半分以下のスペースでの設置が可能となった。また、臭いの抑制を進め、大型店や市場などだけでなく、住宅地にあるスーパーや飲食店での利用も可能だ。
「1人でも多くの命を救う。そのための『縁の下の力持ちになる』」という45年間貫いてきた企業理念は、色褪せるどころかますます異彩を放っている。
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<COMPANY INFORMATION>
代 表:江川 洋
所在地:福岡市東区松島3-29-18
設 立:1969年7月
資本金:2,000万円
TEL:092-623-2111
URL:http://www.crc-group.co.jp/
<代表者 Profile>
江川 洋(えがわ・ひろし)
1940年、中国・大連市生まれ。佐賀県浜玉町育ち。唐津東高校卒。九州大学附属衛生検査技師学校(現・九州大学医学部保健学科)を卒業後、同大学中央検査室勤務を経て、67年にセントラル医学研究所(現・(株)シー・アール・シー)を創業。現在、CRCグループの会長兼社長。
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発行日:2012年12月12日
発行人:児玉 直
取材・編集:(株)データ・マックス
発行所:(株)データ・マックス
定 価:2,100円(税込)・送料別
<ご購入申し込み先>
(株)データ・マックス
TEL:092-262-3388
FAX:092-262-3389
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