＜めんべい増産体制、新市場を狙う＞
　今や年商約13億円という同社の稼ぎ柱の１本に成長しためんべい。その需要は増加し続けているが、原材料であるジャガイモでんぷんが不作で、生産に必要な量が入ってこないという事態になった。そこで、山口社長がでんぷんを求めて北海道に出向き、原材料を確保。また、北海道の新市場開拓のために、小清水町にある廃校となっていた小学校２校を購入し、北海道でも本腰を入れて生産する。２校のうち１校はめんべい工場となる予定で、今年６月に稼働の予定。北海道は老舗有力菓子メーカーがひしめく地域だが、「北海道で誕生したお菓子」として九州のめんべいとは味を変え、独自の商品として売り出し、新たな市場拡大を狙っている。

　同校の教頭先生が宇宙飛行士の毛利衛氏の兄だった関係で、校舎には天体望遠鏡が残っていた。これを利用し、同社はこの工場を見学できる施設と、来場者が楽しめるような施設にしたいと検討しているという。
　また、廃校跡地を北海道だけではない。同社は、08年３月より福岡県田川郡添田町の英彦山工場でめんべい生産を開始。現在の工場からも近い旧・県立田川商業高校跡に新工場を設け、生産体制を強化する。これにより、同社は生産体制が２倍にはなると見ており、さらなるめんべいの販売拡大を狙う。

≪　（２）　｜　（４）　≫

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：山口　毅
所在地：福岡市博多区那珂6-27-16
創　業：1909年３月
設　立：1955年１月
資本金：1,000万円
ＵＲＬ：http://www.fukutaro.co.jp/pc/

※記事へのご意見はこちら