10日からの各新聞では西日本鉄道(西鉄)の新社長人事が発表されている。【多角化を進めるために倉富純男取締役常務執行役員(59歳)が次の社長に就任する】というものだ。
新聞紙上では「倉富次期社長はバス・鉄道事業部門の経験はなく商業レジャー事業部長や都市開発事業本部副本部長を歴任してきた。『非運輸』2代連続して社長に就く」と解説してあった。この新社長に内定している倉富氏に関して外部の大半の人達は【倉富氏とは誰ですかね?】と語るであろう。世間には名を売っていない人だ。
世間に名が浸透しているのは中尾和毅副社長である。西鉄の外交官の役職をこなしてきた。地元出身、福岡高校・九州大学を卒業しているから友人知人が多い。4月4日のあるパーティにも中尾氏も出席していた。終わった後での酒の席で学校法人理事長が「中尾さんが社長になってくれると西鉄さんとは付き合いやすい」と本音を明かした。記者は「西鉄、九電のような組織は、組織外にネットワークを持っている人は社長になれないシキタリになっています。中尾さんはなれないでしょう」と断言した。
10日の夕方、この学校法人の理事長から「本当に中尾さんは社長になれませんでしたね」と驚きの電話がかかってきた。記者としてはいまでも「スケールの大きい中尾副社長が社長になれば西鉄の大変革は成功する」と確信している。
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