ある塗装合板メーカーでの話。このメーカーは円高で大量の合板仕入れの在庫を抱えており、鼻息が荒い。「受注も引き合いが多くて、久しぶりに儲けるチャンスが到来した。得意先の型枠屋さんも元気が良いから頼もしい」と語る。
1991~95年頃、環境にも問題があると合板に代わる型枠工事用の資材利用が叫ばれていた。「実際のところその後の"脱合板"の動きはどうなのか―」と意地悪な質問を投げかけてみた。
メーカー側は、「いやーまったく。"脱合板"の動きはまったくないな!!たしかに、いろいろな工法の提案とか代案となる材料の話が流れたことはある。一時は、『塗装合板の将来は暗い』と悲観したこともあった。しかし、現実を見ていただきたい。合板ほど使い勝手の良いものはないことが再認識されている。何よりも現場ごとの条件においてカットできるメリットがあること。これが絶対の強みだ。代替え品の登場は無理だ」と喝破する。
加えること、同業ライバルが減った。この塗装合板メーカーの進撃は、まだまだ続く。
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