＜相互理解を深める為には、交流を推進することが第一！＞
　今月11日、都心のホテルで、「山東省諸城市ハイテク産業パーク投資誘致説明会」が開催され、会場に約150人の関係者が参集した。主催は中国山東省商務局、河野洋平元衆議院議長が会長を務める日本国際貿易促進協会が協力した。日中関係が尖閣問題で冷え込んだ昨年の９月以降、初めての中国投資誘致説明会である。

　冒頭で挨拶に立った日本国際貿易促進協会の笠井火龠雄理事長は、「昨年の９月から日中関係は冷え込んだままで、今のところ解決の糸口が見つかっていない。協会の投資誘致説明会は半年ぶりで、お互いに意見、立場が違っても交流をすることは重要だ。交流なくして、理解は考えられない」などと語った。協会は近々代表団を北京に派遣、さらなる理解を深める予定だ。今年は民間の立場で日中間の理解を深めることに努力すべき年としている。

＜工業経済が飛躍的発展、全国科学技術先進都市！＞
　続いて挨拶に立った山東省諸城市政治協商会議副主席の韓培武氏は盛大な説明会に心からの感謝を表明。今回は、諸城市からは孫海森商務局長、張保挙副局長、並びに同パートナーであるTIP（江蘇泛域国際ハイテク産業株式会社）の李杰総裁、安琳日本支社代表も出席している。
　山東省諸城市は、同省濰坊市に属する県級の市であり、総面積は2,183平方キロメートル、13 の行政区画を統括している経済開発区で235 のコミュニティがあり、人口は108.5 万人。恐竜の町、舜帝の故郷として良く知られ、中国のトップ100都市にも選ばれている。

　工業経済は飛躍的に発展、同市の一定規模以上の企業の事業収入は、16.9％増の1893.5 億元で、利税は12.4％増の166 億元。中国国内におけるサービス業発展の先進都市でもあり、消費者物資小売は前年比18％増の170 億元 となっている。また、科学発展にも力を注いでおり、全国科学技術先進都市として表彰され、国家科学技術進歩のモデル地区と称されている。

＜対日輸出企業は108社、日系企業は32社！＞
　2012 年における諸城市の生産総値は、13％増の581.6 億元、財政総収入は12.3％増の69.6 億元、公共財政予算収入は18％増の47.3 億元。諸城市は、更なる経済発展を進めるため、ハイテク産業パーク、ハイエンド安全食品モデル地区などに重点を置いて建設を進め、第三次産業の融合発展に力を注いでいる。
　対日輸出企業は108社あり、輸出入総企業の59.3％を占め、日系企業は32社、良好な経済的利益を上げているとしている。投資環境は良好で、TIP・諸城の科学技術経済開発区の総面積は33万平方メートル。今回の諸城市の投資に関しては、TIPが全面的にサポートする。

＜2012年設立、国際的なハイテク投資管理会社！＞
　韓副主席に紹介されて挨拶に立ったTIP日本支社の安琳代表は、TIPはTechnology Industry Platformの頭文字で本部は江蘇省南京市にあります。中国で唯一、民間資本と中国の地方政府の支援によって構成され、2012年に設立された国際的な中国のハイテク投資管理会社であると説明している。中国は、ＧＤＰの８％成長を保ち。10年、20年前の"世界の工場"から"世界の市場"へと変わった。さらに先日海南省の博鰲で開催された「ボアオ・アジアフォーラム」で、習近平主席は、引き続き中国は改革、開放を推進していくと宣言している。日本のハイテク産業や伝統的で高い工業技術、産業に注目、誘致促進を希望、中国市場で一緒に成長、発展して行きましょうと語っている。

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