4月17日、データ・マックスは、(株)山口油屋福太郎の山口勝子専務を招き、「『めんべい』に学ぶ ヒット商品の創り方」と題し、セミナーを開催した。
発売から13年が経ち、今や年間13億円の売上高を誇るヒット商品に成長した「めんべい」。しかし、「めんべい」がヒット商品となったのは発売してから、10年が経ったころからであったことを話し、会社創業時のエピソードから、明太子製造を手掛け、「めんべい」が誕生するまでの秘話を語った。
山口専務は、「めんべい」の企画に携わり、現在も新商品開発を手掛けている。今まで「めんべい」について詳しく話したことはないという。
「儲かる商品は売れない。お客様が価値を認めてくださって初めて購入してくださる」と、強調した。
「めんべい」は味にこだわり、イカやタコなどの具材を沢山入れている。そのために割れやすいが、割れないように作るとおいしい商品にはならない。ならば、おいしく作るために割れてもいいという指示をだし、割れるせんべい作りに徹したという。
「もし真似されても、こんなに割れるなら採算が合わないからやめようとなるのではないか、弊社と全く同じものはできないのでは」と述べた。
「めんべい」の価格は400円と安く、発売当初は利益が出なかったが、利益を出すために、包装紙を安くするにはどうすればいいか、製造ラインを効率的にするにはどうすればいいかなど、ひたすら追求したことなどを話した。
また、同社は「めんべい」に続いて北海道で新たな市場開拓をするために次の一手として考えている「ほがじゃ」についても語り、「めんべい」と同じ手法で販路を拡大していく考えであることなども話した。
会場は満席となり、参加者はメモを取るなど熱心に耳を傾け、また、その後の質疑応答では仕事の心構えや、社員教育についてなど質問が相次いだ。
親しみやすい博多弁で語られる山口専務の数々のエピソードに笑いも混じりながら終始和やかな会となった。
食品メーカー勤務の参加者は「仕事の心構えや、勇気と元気と博多の心をいただけて良かった、これからもがんばっていこうと思った」と感想を語り、健康食品業者に勤務の女性は「我が社にも通じるところがあり、非常に勉強になり良かった。ぜひ弊社の社員にも聞かせたい」と話した。
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