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安倍内閣の成長戦略は、進化した「再チャレンジ政策」だ
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2013年4月24日 07:00

 4月19日、安倍首相は、日本記者クラブで成長戦略についてスピーチを行なった。その全文を読んで、思ったことが3つある。ブレーンにはなかなかの知恵者がいるということ、首相は魂を込めた指示をしているということ、そして、最終的に6月にまとめられる予定の成長戦略は、第1次安倍内閣の「再チャレンジ政策」を進化させたものという一面があるということである。

<ブレーンにはなかなかの知恵者がいる>
abe.jpg 安倍内閣は、もうすぐ就任から丸4カ月を迎えるが、支持率は下がるどころか、上昇傾向にある。首相をはじめとして内閣の面々がしっかり仕事をしているということもあるが、大手メディアが所属する記者クラブといまだ蜜月関係にあるという環境も無視できない。今回、首相が演説の場に日本記者クラブを選んだというのも、そうした関係を続けたいという官邸側からのメッセージとも思える。
 また、演説内容も、首相が前向きにいろいろ変えていこうとしている、内閣として一生懸命取り組んでいるという感じを、とてもうまく出すことができている。政策的には、民主党内閣とそれほどは違わないのに、見せ方がうまい。この知恵者は誰だろうと思ってしまった。日々の情報発信に広告会社が絡んでいるだけなのかもしれないが。

<首相は魂を込めて指示を出している>
 首相は、自らが病気で苦しんだ経験から、同様に苦しんでいる人々の思いを共有できている。そのことが、医療に関する研究開発の司令塔となる「日本版NIH構想」や再生医療の実用化への強い思いとなって表れている。首相自身が明示的に指示を出しているかどうかはわからないが、少なくとも首相の思い、魂が周りにしっかりと伝わって、政策のなかに生かされている。こうした思いは、人を惹きつける。病気の経験が、首相の強みになってきている感がある。

<成長戦略は、再チャレンジ政策を進化させたものという一面も>
 実は、筆者が第1次安倍内閣で最も評価していたのは、再チャレンジ政策だった。今思うと、首相の病気の経験も影響していたのだろう。再チャレンジが必要だとされる対象のなかに、「病気などになった人」が含まれていた。それまでは、そこまできめ細かく目配りされた政策はなかった。ところが、参院選に敗北し、せっかくの再チャレンジ政策は、急速にしぼんでしまった。筆者は「悲劇の再チャレンジ政策」だと残念に思っていたのだが、再チャレンジ政策の志やエッセンスは、今回の成長戦略に十分生かされている。日本版NIHなどの形で進化もしている。6月にまとめられる予定の成長戦略が、今度こそしっかり実行に移されることを期待したい。

【石坂 文】

▼関連リンク
・安倍首相の日本記者クラブにおけるスピーチ(2013年4月19日)
・「再チャレンジ可能な仕組みの構築(中間取りまとめ)」(平成18 年5月30日)(第1次安倍内閣の再チャレンジ政策)


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