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「国民投票は物凄く重いもの」~橋下大阪市長のツイート
政治
2013年4月24日 17:30

 NET-IBでは、ツイッターを活用している橋下市長のツイートをまとめて紹介する。
 橋下大阪市長の24日午前9時6分から11時10分までのツイートは以下の通り。


大阪市広報 (osakacity_koho)
 大阪市の広報担当がツイッターを開始しました。僕が市長の仕事をしていない、市政改革は進んでいないと批判してくる人たちへ。この広報内容くらいは勉強してから批判するように。

 23日(火)毎日新聞夕刊6面。「牧太郎の大きな声では言えないが」こういう時代になったんだね。大手新聞社の編集委員とツイッターで直接議論できるとは。牧さんは、僕が安倍首相に憲法96条改正議論に引き込まれたと分析。どちらがどうのと言うつもりはありませんが、僕は主体的に争点化しています。
 毎日新聞には憲法96条改正について、僕の考えをしっかりと述べました。憲法記念日にきちんと掲載してくれるようです。紙面には制約がありますから、牧さん、ぜひ担当記者のICレコーダーを確認下さい。

 その際に強調したのが、憲法96条の特徴は、国民投票に付すこと。日本は民主主義がまだまだ未成熟と言うか、国民自らが民主主義を勝ち取った経験がないからか、国民投票の重さを分かっていない。憲法96条を改正して国会議員の発議要件を3分の2から2分の1に変更すると、朝日新聞や毎日新聞は緩和だ!緩和だ!と叫びまくる。でも緩和でも何でもありません。
 朝日新聞、毎日新聞は、あろうことか、国民の判断は移ろいやすい、だから国民投票は信じられないと考えが96条改正反対のベースになっている。牧さん、国民投票って、物凄く重いものなんですよ。アメリカ、ドイツでは国民投票は不要です。そしてフランスやイタリアでは議員によるハードルの高い特別多数によって、初めて国民投票を不要にできる。
 つまり国民投票で賛成を得ると言うことは、代議制民主主義における議員による相当ハードルの高い特別多数に匹敵することなんです。朝日や毎日は、国民投票を軽く見過ぎだし、国民をバカにし過ぎ。

 僕のこれまでの選挙の経験からすれば、特定課題について国民投票で過半数を得るのは至難の業だし、もし過半数を得られたならば、それは民主主義の国である以上進めていかなければならない。国民の意思は移ろいやすいなんて、そんな偉そうなことを言うのは自分が一番偉いと思っている連中だけ。無視無視。
 ダメな改正案は国民投票で否決される。毎日が気に食わない改正案なら、それこそ社運をかけて改正案反対キャンペーンをするべき。今の憲法を変えるべきでないと言うなら、それは国民投票の場で正々堂々とそのような主張をして国民の支持を集めるべきだ。

 総選挙は、政策を選ぶと言うよりも政党を選ぶもの。だから特定政策について国民意識が変更になったと言うよりも、政党の統治能力に関して国民が審判をしたに過ぎない。原発政策についてでだって国民の意識はそれほど変わっていない。しかしそれよりも民主党の統治能力に国民が嫌気をさしただけ。
 朝日も毎日も、自ら工程表も出さない無責任な原発0を叫んで、選挙で国民は自民党を選んだものだから、もう恥ずかしくてしょうがないのでしょう。それは朝日や毎日にもNOを突き付けられたわけだから。そしたら朝日や毎日は、国民の意思は移ろいやすいと、国民をバカにし始めた。インテリの極みだね。
 総選挙において国民が自民党を勝たせたのは、政党の統治能力を観てのこと。どれだけ立派なことを、理想的なことを言っても実現できなければ意味がない。国民は賢明だ。朝日や毎日の無責任原発0の主張にも、国民は全く動かされなかった。国民は立派です。
 0にするには工程表が要る。無責任な原発0ではなく、安全基準の設定と、基準適合性の判断、ここを厳格にしていくことが重要と僕は言い続けた。まさに今が原子力規制委員会の正念場。基準適合性の判断。基準を設けたのに、関西電力大飯原発は、その基準を満たしていない。さて規制委員会はどのような判断をするのか。

 元へ。国民はしっかりと判断してくれます。特定課題ならなおさら明確に意思表示をするでしょう。自民党、安倍政権は支持率絶好調。しかしそれは自民党の統治能力の高評価。全ての政策に賛同しているわけではないので、特定課題を有権者に問えばシビアに反応される。支持率絶好調の自民党であっても、憲法改正案については別。また改正案についてNOを突き付けられても、それは安倍政権への支持率低下にはすぐにつながらない。民意とはそんなもん。自民党の改正案だったら、国民投票は通りません。断言できます。

 朝日も毎日も国民投票をバカにしちゃいけない。自分たちの考えが全て正しくバカな国民が国民投票で間違った結論を出すことを阻止しなければならないなんて奢った考えは禁物。日本国憲法は国民に憲法尊重擁護義務を課さず(98条)、改正は国民投票に付し(96条)、そして他国の国民を信じる(前文)。純粋なまでに徹底して人間を信じるのが日本国憲法だ。
 僕はこんな眠れる子羊ちゃん憲法はダメだと思うけど。それでも朝日や毎日は、この眠れる子羊ちゃん憲法が正しいと言っている。そうであれば国民投票を信じなさいよ。発議要件を3分の2にして、国民投票に付させないなんてせこい手法を採らずに。

 牧さん、毎日、朝日の眠れる子羊ちゃん憲法絶対死守派の皆さん。国民投票の場で正々堂々と憲法改正の是非を論じようじゃありませんか。国民の支持を得るのは難しいですよ。新聞売るのも大変でしょ。国民は賢い。不要な、ためにならない新聞は買いませんよ!
 牧さん、96条改正は、国会議員の発議要件を2分の1に変えるだけ。そのあとには、でーんと国民投票が控えている。にもかかわらず法律と同じになるって・・・・それはあまりにも国民投票をバカにし過ぎ。国民投票の政治力を日本国民は経験したことがないので知らない。これは凄いことになる。憲法改正で国民投票と言うものがどういうものか経験すれば、必ず首相公選論に繋がります。日本人は真の民主主義の力を経験したことがない。国民投票での国民の力を経験すれば、次は、リーダーについても自分たちに投票させろとなるはず。その力を得たリーダーこそが真のリーダーになり得る。

 国会で安倍首相にクイズをしていた国会議員がいたね。何やってんだか。認識はどうだとか、これを知ってるかとか、くだらない。人間なんだから全部暗記しているわけないし、知識なんて官僚組織が知っているんだから、聞けばいいこと。政治家やトップに求められるのは、判断だ。クイズをやりたきゃ、国会じゃなくて別のところでやったら良いんだ。その国会議員、憲法で一番重要な規定は憲法13条だと。こりゃ、大学の授業や、司法試験、公務員試験における模範解答。
 権力を扱った者が体感するのは、前文、96条、98条だろう。これが日本国憲法哲学の全てを表している。純粋なまでの徹底した人間への信頼。人間に悪人はいないと言う徹底した性善説。相手を信頼していればそれで良い。もう宗教だね。第二次世界大戦直後、そうありたいと言う理想に燃えていたのは分かるけど、現実はそうなっていない。だからやはり変えるべきところは変えなきゃならない。
 ところが、朝日、毎日を筆頭に護憲派と言われる人たちは、徹底した人間への信頼が実は欠けている。ここに偽善性を感じるんだよね。そこまで日本国憲法を奉るなら、国民を信じて改正論議も国民投票に付したらいいじゃないか。ところが護憲派の人たちは、自分の考えが正しく、国民はおバカと言う考え。
 護憲派の人たちは、バカな国民に判断させちゃいけないと考えている。あんたがたが信奉している日本国憲法は徹底した人間信頼の哲学の上に成り立っているのにね。ここが護憲派の完全な論理矛盾。価値相対主義の日本国憲法が絶対的に正しいと価値絶対主義に立つ。価値相対主義なら最後は国民投票で決める。

 憲法改正の限界論は憲法論として論じられているが、それは机上の論。後付の説明の具。日本国民は賢明だ。改正の限界を超える判断はしないと信じている。僕の考えも、護憲派の考えも、どれが絶対的に正しいか分からない。だから国民投票で決する。これこそが日本国憲法が前提としている価値相対主義だ。
 護憲派の皆さんは、国民投票を回避した瞬間に、価値絶対主義になっていますよ。それは日本国憲法の哲学とは相いれません。どのような価値観が絶対的に正しいか分からない。だから国民投票で決する。しかし現行96条は国民投票をしにくい環境になっているので改正する。価値相対主義に基づく改正です。

靖国集団参拝について橋下氏「敬意と外交は分けなければならない」(産経新聞)
 靖国問題がいつものように取り上げられる。日本の政治がダメだったのは、相手に対しての片思い的配慮。そして恋が実現しないとなるや、吹っ切れたような態度。もっとしたたかにいかなきゃ。
 戦没者に敬意を表するのは国民として当たり前。もしこれを中国、韓国が外交問題にするなら、真正面から外交問題として受けて立てば良い。外交とは、仲良しごっこではない。ギブアンドテイクの世界だ。ところが日本政府は、真正面からの外交問題ともせず、朝日新聞的な片思い的一方的配慮。そして政治家は、吹っ切れたように産経新聞的なもうええわ!もう知らんと言う態度。
 戦没者に対しての敬意はしっかりと示す。その上で外交上のギブアンドテイクが成立すればご遺族に説明し理解を求める。何よりも外交上のギブアンドテイクとするなら、中国、韓国との交渉で何を得られるかが勝負だ。戦没者に対して国家が敬意を表することはそれは国家の役割そのもの。もしそこに他国が、配慮を求めるなら、それは外交上の問題としてギブアンドテイクの話だ。日本も中国や韓国に対して求めるものはある。

 ケンカに勝つには、自分の能力を的確に冷静に評価する力が必要。自分は一番強いと勘違いしている者はケンカに弱い。日本は残念ながら、一国で北朝鮮問題すら解決できない国であり、それが現実だ。また経済的にも、日本との関係が切れれば中国や韓国の死活問題になるような存在になり切れていない。
 政治家は冷静に日本の今の力、国際社会の中でのポジションを分析すべきだ。自分の力を過大評価することほど危険なことはない。ケンカに強い者は、皆、自分の力を過小評価する。そして力を蓄える。他国にとって、日本との関係が薄くなることが死活問題になるようなそんな戦略を描かなければならない。

 ただし朝日、毎日新聞的な、単純なお人よしではダメだ。シビアに、相手国の国益にコミットすることが肝要。日本が活用できるのは技術力。そして他国の死活問題につながる技術力は、防衛技術であろう。日本との関係を重視しなければ自国の死活問題になるような、そんな戦略。一方的な思いやり、配慮だけで何とかなると言う夢見る子羊戦略ダメ。だからと言って、自分の力も顧みない馬鹿マッチョもダメ。自分の力を客観的に分析し、冷徹に相手の国益にコミットする。朝日や毎日のようにきれいごとだけではダメだ。だからと言って産経のように力の誇示だけでもダメだ。
 尖閣周辺の実効支配力の強化は当然のこととして、日本は防衛技術力を強化していくべきだ。そして他国に対して技術供与していくべきだ。ただし、無条件供与はダメだ。アメリカのイージスシステムの同盟国への供与なんて、ほんと戦略に満ちている。

(24日午前9時6分~11時10分)

Twitter:橋下徹 (t_ishin) より引用(原文ママ)


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