前回(第3回)、参議院HPの「ライブラリー」のなかにあった資料を加工して、関連資料にリンク可能な表を作成し、紹介した。
<審議概要へのリンク>
今回から、この表のリンクを利用して、どのような資料があるのかを説明する。今回は、各種資料リンクのうち、一番左側にある「審議概要」を使って説明しよう。
審議概要は、参議院事務局が毎国会閉会後に、参議院における審議の概要などについて記したものである。とは言っても、衆議院でのことや国会全体のことも言及されている。あの頃、どんなことがあったのだろうかというようなことを調べるには、とても便利だ。
現在開かれている第183回国会の審議概要が作成されるのは、今国会が終わってからだが、第95回国会から昨年末に開かれた第182回国会までは、利用可能な状態となっている。
<国会概観はとても便利>
試しに、昨年末の国会、第182回国会の審議概要をクリックしていただきたい。
そうすると、いろいろな資料が出てくるが、まず、「1 国会概観」のなかの「1.第182回国会概観」をクリックしてほしい。
2012年11月16日の解散を受けて12月16日に行なわれた総選挙の結果、自由民主党が単独過半数を大きく上回る294議席を獲得したこと、12月25日に自由民主党と公明党が連立政権樹立に合意したこと、第182回国会は、召集日の12月26日から28日までの3日間であったこと、開会式が会期最終日の28日に開かれたこと、12月26日に安倍自由民主党総裁が内閣総理大臣に指名されたことなどが記されている。
今だからまだ記憶が鮮明な方もおいでだろうが、ある程度時間が経過してから、その当時の状況を調べるのは大変だ。そういうときに、この審議概要のなかの国会概観は大いに役に立つ。
第182回国会は、実質的な国会審議が行なわれなかった国会だったので、1年前の第180回国会を見てみよう。「第180回国会概観」をクリックしてみると、施政方針演説が衆参でいつ行なわれたか、補正予算や予算の審査はどのように進んでいったのか、社会保障と税の一体改革関連法案の審査に関連してどのような動きがあったのかなどが詳しくわかる。毎国会の審議概要を読んでいくと、過去に国会でどんなことが問題になったのかを知ることができる。
また、この国会概観の章には、参議院役員等一覧、会派別所属議員数一覧、会派別所属議員一覧のほか、議員や会派の異動に関する情報も掲載されている。ほかでは手に入りにくい情報だけに、ここにあるということを知っておくと便利だ。
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