前々回（第３回）、参議院HPの「ライブラリー」のなかにあった資料を加工して、関連資料にリンク可能な表を作成し、前回（第４回）、審議概要のなかの国会概観には国会での様子がよくまとめてあって便利だというような話をした。
＜議案に関するさまざまな資料＞
今回は、同じ審議概要のなかの「２ 議案の審議経過」を見ていく。
国会の審議・議決対象には、議案、請願、国会同意人事、懲罰事犯などがあるが、そのなかで最も代表的かつ重要なものが議案である。
議案は、大きく分けると、（１）法律案（内閣提出、議員提出、委員会提出）、予算、条約、予備費等承諾を求めるの件、国会の承認を求めるの件など、衆参両院の間で送付関係にあるもの 、（２）決算、両院協議会規程案など両議院が別々に議決するもの、（３）決議案、議院規則案など各議院が独自に議決するもの 、の３つに分かれる。
この３つの分類ごとに、議案がどのように処理されたかが示されているのが、「３．議案件名一覧」である。閣法（かくほう。内閣提出の法律案）、参法（さんぽう。参議院議員が提出した議員立法）、衆法（しゅうほう。衆議院議員が提出した議員立法）、予算、決算、条約などが、その国会で何本提出され、何本成立したのか、衆議院あるいは参議院で継続審査に付されたり、否決されたり、審査未了になったのは何本あるのかというのを表にして示したものが、「２．議案件数表」である。そして、これを文章で説明したようなものが、「１．議案審議概況」である。
「４．議案の要旨・附帯決議」は、参議院に送付されてきた法案、参議院で可決した法案などについて、それぞれの議案の概要を比較的わかりやすく説明したものと、参議院の委員会で行なわれた附帯決議を集めたものである。その国会で、自分が関心を持っている法案の審査がなされた場合などには、ここを見ると、どんな法案なのかということや、参議院の委員会で可決されるときにどのような附帯決議が行なわれたかを知ることができる。
また、「５．議案審議表」を見ると、その法案がいつ提出され、何月何日に衆議院の委員会や本会議で、何月何日に参議院の委員会や本会議で、それぞれ審査が行なわれたかがわかるようになっている。
▼関連リンク
・参議院HP内の「議案とは」
※記事へのご意見はこちら
