<日中関係は、通達ではなく自粛ムード!>
経済交流会&国際展示会
「第12回中国西部国際経済交流会開幕式」に参加した。記者は中国での経済交流会に参加は数度を数えるが、今回は明らかに、日本との関係においては自粛ムードが漂っていた。関係者に聞くと、昨年の9月に「尖閣問題」が日中間に起こって以来、通達はないが、主催者が自粛する"術"を身に着けてしまったらしい。
例えば、このような中国の経済交流会であれば、日本人の挨拶がないことは稀である。その後の実質的な相談会会場でも、日本のブースが設けられるのが普通だ。ところが、今回は、日本ブースはなく、奇妙に韓国やシンガポールなどのブースが目立ち、本当に実のある相談会になったのかどうかは疑わしい。現在、日中の貿易輸出入総額は、「尖閣問題」以降減ったとは言え約26兆円だ。これは韓国やインドの国家予算を上回るからである。
時間の経過を待ち、民間の経済交流に空白を作ってしまうのは、日中双方にとって、とても大きなマイナスであると言わざるを得ない。記者のまわりの在日経験の長い新華僑、華人もその点には皆同意すると同時に当惑もしている。
経済交流会の午後、曲江国際会議センターで開催された「第17回中国東西部国際展示会」に参加した。とてつもなく巨大な会場である。記者は、幕張、ビッグサイトなどの日本における国際展示会は100回以上入場経験がある。今回は、久しぶりに中国の展示会に入場したが、以前にも増して大きな違いを感じた。簡単に言えば、展示会というより、商談・販売ブースに近い。見本も豊富、飲食関連であれば試食は当たり前、すぐその場で商談が始まるケースも珍しくない。バイヤーも、見本を大量に買いこむとか、自社に送ってもらう手続きをどんどん進めている。
実は、日本の展示会は数年前に壁にぶち当たったまま突破できていない。と言うのも、ブースの作り方、会場への入場者への勧誘の仕方などはどんどん洗練されていくが、それがブースを構える企業の商談実績にほとんどつながらないのである。つまり、広告・宣伝の域をでることができないのだ。中国の今回の展示会を見ると、洗練度から言えば、日本の方が数段上だ。しかし、商談成立率から言えば、中国の方が高いかも知れないと感じている。
<世界有数の城壁都市"西安"を散策する!>
西安城
夜に西安古城壁を散策した。市中心部に位置し、中国で最も完全な形で保存されている城壁である。現在の城壁は明時代のもので、城壁の周長は13.7km、高さは12mあり、城門が4つで、いずれも城楼とやぐらからなり、城壁の外側にはお堀がある。城壁の上には登ることができ、散策する場合は観覧自動車や自転車が用意されている。しかし、自転車を使っても、1周するには数時間かかるらしい。夜になると、西安城壁、街中もすべてライトアップされてとてもきれいだ。若いカップルのデートコースになっているらしい。
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