<決断の遅い日本企業>
ソムチット副大臣 日本の企業は、視察には来るが、中国、ベトナムなどの企業に比べると決断のスピードが遅く、検討するだけで、実際には進出しないことが多く、NATO(not action talking only)などと揶揄されることもある。さまざまな分野にビジネスチャンスが横たわるラオス。果実はすでに実っている。これまでODAで貢献してきた日本。ラオス人の日本に対する評価は高い。ラオス政府も、日本からの投資促進を期待し、経済関係のさらなる強化を目指している。
――これまでは、たとえば、ラオスの農産物や、工場で製造した製品はタイに出して、バンコクを経由して輸出するというルートを取っていたが、港ができれば、ラオスからの輸送コストが下がり、税関でのチェック体制も簡単に済む。以前、とうもろこしが日本で不足している時期、ラオスにはとうもろこしが余っていたが、タイを経由しての輸送コスト、関税を考慮すると、ブラジルなどから輸入する方が安く調達できたため、ラオスのとうもろこしは、結局、日本には輸入されなかった。この港は、農産物を輸出する際に競争力を強化することにもつながる。
ソムチット副大臣 これまで輸出するには、タイを経由して遠回りをするしかなかった。税関での検査もラオスとタイで2度行っていますが、これには手間がかかる。しかし、たとえば、サワンナケート経済特区(ラオス南部)の工場で製造した製品をベトナムにあるラオスの港に出せば、簡単に荷物を輸出することができる。関税や税関の検査についても、ラオス、ベトナムを通ることになるが、1回で済むように、ワンストップサービスを取り入れる予定です。コンテナにロックをかけて国境を通し、港でベトナムとラオスの両方の職員が共同で検査をして、許可が下りれば、そのまま輸出入できるようにして、手間、時間を省く。タイの港を利用して輸出するとコストがかかるが、ベトナムのラオスの港を使えば、コストも30%程度は削減できるようになる見込みです。
――日本は、これまでODAでラオスを支援してきたが、ビジネス面では、タイ、中国、ベトナムなどに先を越されている。
ソムチット副大臣 2009年に、海外からの投資を促進するために、国際化した法律に改正した。鉱山、電力に関する投資は、MPI(計画投資省)が担当している。この改正があって、ようやくサワンナケート経済特区に日本の投資が入ってきた。ただ、投資状況は、タイが1位、中国が2位、ベトナムが3位で、日本は、例年6~7位の位置にいる。今、国がさらに発展するために、ラオスが必要としているのは、インフラ整備。これまで、インフラ整備には、日本から多くの支援をいただいています。国道9号線の約60キロメートルの道路やビエンチャンのワッタイ国際空港も日本からのODAで支援していただきました。空港は、今も、管理、マネジメントは日本のスタイルでうまく機能しています。ビジネス面でも日本の企業に進出していただけるよう期待しています。
――日本からの投資を促進するために取り組んでいることは。
ソムチット副大臣 年に1回、投資家を呼んでセミナーを開催している。ラオスに投資をするにあたってどういう問題があるか、挙げてもらい、すぐに解決できる事案であれば、すぐに解決する。法律に関わることは、法改正に時間がかかるが、時間をかけてでも解決していく。日本とは特別な契約をして、MFN(=most favored nation最恵国)待遇を取り入れ、送金に関する許可をしていたり、投資家のために環境をオープンにしています。
※記事へのご意見はこちら