8日、西部ガス(株)が福岡市中央卸売市場鮮魚市場で卸売業を手がける福岡中央魚市場(株)を子会社化した。福岡中央魚市場の第三者割当増資を西部ガスが引き受け、同社の出資比率は約91%となった。金額については、魚市場の関係者によれば「西部ガスさんとの取り決めで公表しないことになっている」という。
福岡中央魚市場は、漁獲量の落ち込みに加えて魚価の低迷などが続き、経営環境が悪化。近年、ガスと綿密な関係性にある「食」関連事業の強化を図る西部ガスの支援を受けることで、財務体質の強化ならびに販路拡大を視野に入れる。
近年の「食」関連事業への相次ぐ参入に、今回の福岡中央魚市場を加えると、グループで同事業を担うのは計7社。食の川上から川下を抑える戦略を、これで一定度達成したと見られる。「以前より互いの関係性など慎重に考慮して話を進めてきた。地場を代表する企業に支援していただく結果となり、感謝している」と、魚市場関係者は語る。なお、役員については、現代表を含めた入れ替えを視野に検討されている。
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