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特別取材

退去命令は出されるのか?~久留米市の欠陥マンション
特別取材
2013年5月 9日 15:58

 福岡県久留米市のマンション住民らが耐震強度不足だとして久留米市に検証を求めている問題で、久留米市の検証結果の行方が注目される。住民らは耐震強度が基準の22~37%程度しかないとの再計算を提出し、市に検証を求めてきた。市は「安全に関する緻密な検証なので慎重に確認作業をしたい」としており、5月15日頃に大枠を決め5月末までには、検証について今後の工程表を示すものと見られている。

 耐震強度が基準の50%未満の建物は、耐震改修では対応できず、震度5強程度の地震で倒壊の恐れがあるとされる。耐震偽装が社会問題となった2005年当時、耐震強度50%未満の耐震偽装物件が実際に使用制限や退去命令の対象となり、取り壊されたり建て替えられた。

sora_7.jpg 住民らによると、このマンションは、新生マンション花畑西(延床面積約8,000平方メートル。約100戸)で、元請・鹿島建設(株)、地場建設会社が施工した15階建てマンション。U&A設計事務所と木村建築研究所が共同設計し、構造設計グループ森岡一博氏が構造設計し、1994年9月に建築確認済となり、新生住宅が販売した。
 住民らが構造計算の検証を専門家に依頼したところ、耐震強度不足が判明した。専門家の検証によると、現在の構造計算プログラムでは、一次設計(通常の震度6弱程度の地震に対する安全性)の耐震強度が基準に対し約22%しかなく、建築確認申請当時の構造計算プログラムによる検証結果でも、耐震強度は約37%しかなかった。

 構造検証(再計算)を担当した1級建築士仲盛昭二氏(協同組合建築構造調査機構)は、「驚くべき耐震強度不足であり、建築確認時の構造計算は、間違いや不整合があったというレベルではない」と、指摘している。
 極端な耐震強度不足なため、建設関係者からは、当時の構造計算を疑問視し、構造設計した建築士らの説明責任を問う声が上がっている。一体、設計事務所・構造設計事務所はどう責任を取るのであろうか!!

【特別取材班】


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