武雄市は、来年度より全小中学生に対しタブレットを配布する。実現すれば全国初の試みとなる。
9日、武雄市ICT教育推進協議会の協議会座長の松原聡氏(東洋大学教授)は、樋渡啓祐武雄市長に対し、武雄市立小中学校の児童生徒に整備するタブレットPCについて「小中学校全学年の全児童生徒(約4,000名)全員に配布することが望ましい」と答申。
武雄市は2年前に総務省の事業を活用し、2校の小学校の4~6年生にタブレット端末を配布しており、「(民間業者の)標準学力調査で先行配布した2校の成績が県平均や武雄市平均を上回った」ことが明らかになっている。
樋渡氏は自身のブログで、ICT(情報コミュニケーション技術)教育は、韓国やアセアンの一部の国が先進していることについて触れ、国に先んじて武雄市が取り組む方針であることを記載している。
以下、5月9日午後9時16分の樋渡市長のブログを紹介する。
武雄市では、全小中生4,000人にタブレット配布へ
本日(5/9)、武雄市ICT教育推進協議会から私に対し、武雄市立小中学校の児童生徒に整備するタブレットPCについて、答申がありました。
協議会座長の松原聡東洋大学教授から私に対して、答申書が手渡され、「小中学校全学年の全児童生徒(約4,000名)全員に配布することが望ましい」と答申されました。
武雄市は、既に2年前、山内東小と武内小の4~6年生全員にiPadを配布。山内東小では整備後に、知識理解や技能成績が全国より高くなる調査結果が出ました。
松原座長は「これまでの実績と全校長が導入を望んだことが答申の理由。武雄市が先べんをつけて、国全体の教育を動かしてほしい」と発言。私から、「子どもたちは、就学前からタブレットを使っている。小中学で途切れることがないようにしたい。現場の希望もあり、全員配布が望ましい」、「来年4月以降、全学年、全児童生徒に整備するように取り組みたい」と発言しました。
記者会見では、財源、ソフトウェア等、いろいろ聞かれましたが、一定の市費負担の下、国等の負担をお願いしながら、整備を進めていきたいと答えました。
これから、どういうタブレットが望ましいかなどを武雄市ICT教育推進協議会に2次答申したいと思っています。本来、ICT教育は、タイや韓国、シンガポールの例を出すまでも無く、国がやらなきゃいけない。しかし、国の取組が遅すぎるので、松原座長がお話しされたように、武雄市が先べんをつけたいと思います。
樋渡氏のブログはコチラ。
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