前回、「日本初のまち歩き博覧会」として紹介した"長崎さるく博"。この原型が別府八湯温泉泊覧会(ハットウ・オンパク)です。これは、まさにNPO法人ハットウ・オンパクが主催しており、別府八湯を各種の仕掛け、連携により回遊性を高め、体験型イベントを用意し別府の魅力を感じてもらい、結果的に別府温泉の活性化につなげようとするものです。
長崎、大分の事例が続きましたが、北九州市にも素晴らしい着地型観光の試み、というより実践があります。NPO法人北九州タウンツーリズムの活動です。
同NPOの理事長は、大内田佳介氏であり、北九州市の職員です。私が2010年度に北九州市小倉地区中心市街地活性化協議会のタウンマネージャーを務めていた際には、NPO法人北九州青年みらい塾代表理事ということで協議会メンバーに加わっていただいており、その立場から小倉地区のまちづくりに関して各種の提言をいただいていました。
当時から、北九州、小倉の素晴らしい資源、埋もれた資源を多くの方に知ってもらうこと、積極的に北九州をPRし、多くの方にこのまちを訪れていただくことを目的に、北九州ナイトツアーを実施し、北九州の夜の楽しみ方を提案しております。このような活動が支持・評価され、11年4月に「NPO北九州タウンツーリズム」を設立し、現在に至っています。
この組織では、サイトを検索していただけばわかるのですが、北九州まち歩き博覧会、小倉ちょい飲みツアー、北九州まちの魅力再発見、サイクルガイドツアーなど、実にさまざまな活動を行なっています。まさに「手づくり着地型観光」の実践です。このような実績から、今年秋には、「日本まちあるきフォーラムIN北九州」として着地型観光の全国的イベントが北九州で開催される運びです。
ボランティアでこのような活動をされているのですが、大内田理事長ご夫妻(奥様も事務局長)の姿勢には頭が下がります。私がタウンマネージャーとしてまちづくりに関するご意見をうかがいに北九州市役所に行った際には、昼休みの時間を利用して会談を行なってくださいます。協議会への出席も時間休をとっての出席です。もちろんタウンツーリズムの活動は土日祭日です。まったく休みがないのではないかと心配するほどの活動ぶりです。本当に頭が下がります。こういう方の力に支えられて着地型観光が進められているのです。
≪ (前) |
▼関連リンク
・NPO北九州タウンツーリズム
(株)地域マーケティング研究所
代表取締役:吉田 潔
所在地:福岡市東区みどりが丘3-2-7
TEL:050-1004-2007
URL:http://www.mrkt.jp/
※記事へのご意見はこちら