<日本の『個性』をもっと世界に提示していく>
有馬氏は、「国を越える」ということはどういうことなのかを、最近、よく意識するという。「国を越える」とは、我々日本人が、日本という枠組みから離れたところで、いかに日本人であるか――ということ。まず、日本という国・人がこれまで培ってきたことを、世界という交流の場で投影していく。そして、他国とのそれぞれの価値観の違いをきちんと認識したうえで、互いを尊重し、地域の個性をオルガナイズ(組織化する)できるような体制をつくっていく段階が必要だ、という。
「まず、日本から海外へ――ということについては、日本から、ただ最新の技術を持っていけばいいというようなものではなく、現地の良さを本当に活かしていくようなプログラムをやる段階に来ているというのは、常々思っています。
そして、逆にこれからは、海外から日本にどのように誘引していくかというのが、我々の重要なファクターになってくると思います。今までは、単に向こうのビジネスモデルのようなものをただ誘引してきただけのものがほとんどでした。ですが、これからは『ヨーロッパ型』や『アメリカ型』ではなく、いかに日本らしい考え方のものに、咀嚼(そしゃく)し、翻訳していくか――といったことが重要視されていくでしょう。そして、それはもともと日本人が得意としてきたもののはずですし、我々の持っている『個性』です。そのような日本の個性をもっと世界に提示していくことが、これからの時代には求められてくるでしょう」(有馬氏)。
建築家という枠組みに、そして日本というエリアにとらわれることなく、さまざまな国々で交流を重ねながら、次々と新たなプロジェクトを手がけている有馬氏。世界を舞台に、強いバイタリティでさらなる挑戦を続けていく有馬氏に、これからも引き続き注目していきたい。
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<OFFICE INFORMATION>
代 表:有馬 裕之
所在地:福岡市南区高宮4-14-6(Fukuoka studio)
東京都目黒区駒場1-32-17 UNS2F(Tokyo studio)
設 立:1990年
TEL:092-531-3236(Fukuoka studio)
03-5454-2063(Tokyo studio)
<代表者 Profile>
有馬 裕之(ありま・ひろゆき)
1956年、鹿児島県生まれ。京都工芸繊維大学卒業後、80年に(株)竹中工務店入社。90年「有馬裕之+Urban Fourth」設立。さまざまなコンペに入賞し、イギリスでar+d賞、アメリカでrecord house award、日本で吉岡賞など、国内外での受賞暦多数。さまざまな地域活性の町づくり委員も務める。作品群は、都市計画から建築、インテリア、グラフィックデザイン、プロダクトデザインなど多岐にわたり、日本・海外を含めたトータルプロデュースプログラムを展開している。
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■「日本を元気にする!福岡の特選企業107社」
発行日:2012年12月12日
発行人:児玉 直
取材・編集:(株)データ・マックス
発行所:(株)データ・マックス
定 価:2,100円(税込)・送料別
<ご購入申し込み先>
(株)データ・マックス
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