耐震強度不足がわかった新生マンション花畑西管理組合法人の下川紗葵理事長に話を聞いた。
全国的に地震の活動期に入ったと言われており、毎日、倒壊の不安に脅えて生活しています。約250人が住んでいるマンションの安全の問題、住民の生命の問題です。私たちが久留米市に耐震強度の検証を求めた2月以来、市と私たちとの話し合いの場が何回もあり、何カ月も経っているのに、市はなぜ動いてくれないのかと思い続けてきました。
これまで市は、現在の構造計算プログラムや、当時と同じでもバージョンが違うプログラムではなく、「設計当時の構造計算プログラムで再計算した検証結果を出してからがスタートだ」と言うので、私たちは3回も構造計算書を提出してきました。
市が検証スケジュールを示したので、検証がやっとここまで来たという実感です。行政として第三者の判定が必要だというのはわかりますが、ズルズルと検証されては困ります。もっとスピーディにやってほしい。
ところが、依頼を持ちかけられたJSCAは検証を断りました。市は、これまでの3カ月間、検証を進めるための準備や調整をしてこなかったのでしょうか。真剣味が感じられません。
市の検証結果が出るまで、私たちは恐怖にさいなまれながら住んでいなければいけません。行政は、その不安な気持ちがわかっているのでしょうか。人命がかかっているんです。250人の住民にもしものことがあったら、どのような責任を取ってくれるんですか。もっと早く結果を出してほしい。
また、これまで耐震強度の不足が隠されてきたことにも、怒りを覚えます。設計者も施工業者も明らかにしなかっただけでなく、鹿島建設の補修工事などの際に、監理に入った第三者もなぜ見つけてくれなかったのでしょうか。鹿島建設というブランドを信じて買ったマンションですから、鹿島は途中で投げ出さず、最後まで責任を持って対応してほしいと強く思っています。
分譲直後から欠陥の連続で、住民は疲れてきています。でも、1日も早く次のステップに行くために、私たちは絶対あきらめません。行政を信じていますから、助けてください。お願いします。
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