福岡地場家具メーカーのRitzwell((株)リッツウェル、本社:福岡市博多区、宮本敏明代表)が、イタリア ミラノの"DESIGN"ホールで開催された国際家具見本市ミラノサローネ2013(4月9日~14日)にオリジナル商品を出展した。
同社は過去5年間、sozo_comm(ソーゾーコム:日本のデザインを牽引する複数社にて構成される経産省のプロジェクト)のメンバーの1社として同見本市に出展。今年は、日本国内の家具メーカーとしては初めての単独出展が実現した。ミラノサローネ出展を担当した同社企画室の廣川拓海氏は、「念願の単独出展でした。今回の出展に際して、1年前から準備を進めて参りました。開催国のイタリアをはじめとして世界各国の家具メーカーやブランドが、多数単独出展へ応募しております。そのなかで選ばれたことは本当に嬉しく、誇らしいです。弊社が一丸となって取り組んできたことが認められたと思います」と、喜びを語った。
ミラノサローネは、毎年4月に開催される世界的イベント。期間中の動員数約30万人、出展企業数は合計で1,300社前後にも上る。同社が単独出展できたことは、日本の家具業界にとっても画期的な出来事なのである。ディテール、品質、実用機能性など様々な厳しい審査をパスしての出展は意義深い。創業以来培った同社の家具づくりへの心が、結実したと言えよう。
同社の出展商品は新旧11点。主力は「椅子」である。どの商品も木の特性を活かし、皮革においては自然に近い質感を出す素材を使っている。現地での反応は上々だったとして、前出の廣川氏は次のように語る。「おかげさまで各国のバイヤーから高い評価をいただきました。当社の出展ブースのコンセプトは"MACHIYA"、京都の町屋をモチーフにした日本的な繊細さをより引き立てた演出でした。ブースの監修は、建築家の井本重美氏に行なっていただきました。ディテールでの和の美意識を包括し、企画・デザイン、素材選びから製作に至るまで、細部に渡り徹底いたしました。その過程で、ところどころに神社仏閣の形状を採用し、古来変わらぬ伝統美と現代の風を吹き込んだ商品となりました。日本の美に対する世界の方々からのレスポンスが高いことがあらためて感じられ、自信となりました」。
同社の商品は、実用性・機能性が高いだけでなく、一つひとつに心がこもっている。1度同社の椅子に座ってみれば、即座にそれが理解できるだろう。
国内そして国外に認められさらなる進化する同社ブランド。ぜひ、福岡本社、大阪、東京のそれぞれのショールームへ訪れ、その家具に触れていただきたい。
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