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観光誘客、訪日2,000万人は可能か(3)
経済
2013年6月 3日 07:00

<直行便の増設が条件>
kagosima_kanko.jpg アクセスの利便性は、必要条件。たとえば、ラオスのビエンチャンから日本に旅行に来ようと思えば、タイのバンコクか、ベトナムのハノイ、韓国の仁川を経由して成田空港、関西空港などに入るしかない。たとえば、12年3月に、台湾桃園から鹿児島にチャイナエアラインの定期便が就航。「直行便があるので、台湾からの旅行客が多い」(鹿児島県担当者)と、直行便のある都市からの観光客は、増加傾向にある。現在、直行便のない東南アジア各都市から日本への直行便の設置は、訪日2,000万人達成には、欠かせない条件だろう。

 航空券の価格もポイント。ラオス旅行会社のアムノン氏によると、ラオスから日本に来る航空便は、ラオスでは安くても700USドル程度。逆に、日本からラオスにいく便は、安い場合は4万円(約400USドル)程度で買える。「ベトナム航空では、そのような価格設定をしている。ベトナムに日本人がたくさん訪れ、滞在すれば、航空券が安くてもペイできる。ラオスから日本へ行く便も、同じような値段に下がれば、訪日客は増えるはず。ラオスからは、まだ日本には価格面で行きにくいという印象」と分析する。

東南アジアに関して言えば、アクセス面、価格面で、富裕層は日本に旅行できるが、中間層にとっては、近場のタイ、ベトナム、中国などを選ぶ方が、メリットが高い。そこに、どう日本の良さをアピールしていくか。

<プロモーションに課題>
toyama_kanko.jpg 経済発展するインドネシアからも訪日客は増えている。インドネシアのWITAツアーのサンハックさんは、「経済状況が良く、旅行に行きたいという人は急増しています。ただ、日本は、韓国に比べると、プロモーションが下手。韓国は、韓流ドラマと組み合わせて、東南アジアでのプロモーションをうまくやった。
 日本には、東京、京都以外にもたくさん良い場所があるのに、ほとんどのインドネシア人は、それを知らない。雪が見たいのに、どこに行けば良いのか。知らないインドネシア人がほとんど」と、日本のプロモーション方法に課題があることを指摘。プロモーションをさまざまな場面で行っているが、官民の足並みもそろっておらず、オールジャパンとはなりえていない。

 文化や歴史、観光地、レジャーなど各分野が有機的に連携しなければ、訪日2,000万人の達成は現状では厳しいのではないか。

(つづく)
【岩下 昌弘】

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