12日、ジャスダック上場のゲーム制作・携帯コンテンツ会社（株）インデックス（東京都世田谷区、落合正美会長）が粉飾決算による金融商品取引法違反の容疑で、証券取引等監視委員会による強制調査を受けたことがわかった。

　同社は2012年８月期までの数年にわたり、関連会社や取引先とソフトウェアなどをめぐる架空取引を実施し、売上高を合計数十億円水増しした疑いがあるという。これを受けて同社は、証券取引等監視委員会の調査は事実というコメントを発表しており、真相の解明が待たれる。

　同社は、日商岩井で経験を積んだ現代表取締役会長の落合正美氏（妻は現代表取締役社長の小川善美氏）が、1995年９月（株）ノザーク・ビーエヌエスとして設立したのが始まり。97年９月、社名を現商号へ変更した。同年10月、移動体通信端末向けコンテンツ事業に参画。99年２月にNTTのiモード向けコンテンツがヒットし、成長軌道に乗り出した。

　その後はM&Aを繰り返しながら、2004年12月にはジャスダックに上場。インターネットや携帯電話向けコンテンツの製作・提供を中心に、アニメーション、ゲーム、雑誌・書籍、テレビ番組といった事業を手がけてきた。

　06年６月には、社名を（株）インデックス・ホールディングスに変更し、持株会社へ移行。同時に新・（株）インデックスを設立し、旧・インデックスの全事業をそちらへ移譲した。同時に、「女神転生」など人気ゲームソフトシリーズを有する（株）アトラスの子会社化を発表。10年５月、株式交換により完全子会社化した。

　積極的なM&Aで規模を急拡大させ、06年８月期に初めて売上高が1,000億円台を突破し1,116億8,500万円となり、07年８月期には1,298億2,000万円を計上しピークとなった。しかし一方で、欧州や中国子会社が不振で158億円の大幅赤字に陥るなど、問題も露呈し始めた。08年には同社が保有していた（株）学習研究社の株をめぐって社会問題となるなど、一部でトラブルも抱えていた。

　以降は業績が急降下。子会社整理などリストラも断行し、12年８月期は183億1,500万円にまで落ち込んだ。さらに13年8月期中間期決算で14億3,500万円の債務超過に転落し、継続企業前提の疑義が付された。こうしたなかでの粉飾容疑が事実ならば、業績はさらに悪化する可能性もあり、今後の動向が注目されている。

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