地場を代表する家具製造会社の(株)アダル(福岡市博多区、武野重美社長)。同社が身を置く業界では、復興需要関連による政策波及効果など一部の好材料はあるものの、内外経済のさまざまな不安定要因も影響し、引き続き厳しい経営環境が続いている。そのようななか、同社においては住宅・設備の関連業界、高齢化社会を見据えた医療・介護・冠婚葬祭業界、異業種との協働を推進する飲食業界におけるマッチング提案、PPP事業への各種マーケットへ、アダルブランド価値の浸透やOEM受注の拡充を図り、事業収益の拡大に向けて尽力するとともに、コスト圧縮および品質の向上に注力してきた。
同社の2013年3月期決算は、売上高は前年同期比7.3%増の47億1,600万円、経常利益は同比56.6%増の1億7,000万円となった。これは、アダルブランド価値がマーケットに浸透してきたことが主因としている。
また、各地区別の状況としては、関東ブロックの売上高は外食チェーンおよび学生寮等の受注により、前年同期比3.8%増の15億6,300万円を計上。本社・九州地区の売上高は、広島営業所を関西ブロックへ移管したため、同比3.0%減の15億8,300万円に。関西ブロックの売上高は、ホテルおよび商業施設の受注拡大により、同比33.4%増の8億600万円となった。
同社では今後、前期より3ブロックに分割した販売地域それぞれのマーケットセグメント戦略を推進し、アダルブランド価値である"高品質の製品に見合った適正価格"の訴求推進を強化していくことによって、顧客の信頼をさらに高め、強固な収益体質の確率とともに新たな成長に向けて挑戦していくとしている。
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