「和牛オーナー制度」が破たんし、4,330億円の負債を抱えて倒産した畜産会社「安愚楽牧場」(栃木県那須塩原市)が、出資者に事実と異なる説明をしていた疑いが高まり、警視庁はきょう(18日)、特定商品預託法違反(不実の告知)容疑で、三ヶ尻久美子元社長ら経営陣3人を逮捕する方針を固めたことが、複数のメディアの報道でわかった。
安愚楽牧場の倒産をめぐっては、11年8月に行なわれた債権者説明会でも、資金難に陥っていながら勧誘を続けたとして、「詐欺事件の可能性が高い」、「民事再生でなく刑事告訴すべき」などの声が上がっていた。繁殖牛の頭数などについても、当時から疑惑を指摘する声があった。
安愚楽牧場のオーナーは全国約7万3,000人以上。安愚楽牧場は民事再生法による倒産だったが、3カ月後に民事再生から破産手続きに移行した。その後、三ヶ尻久美子元社長ら経営陣3人は自己破産している。全国安愚楽牧場被害対策弁護団は12年8月、消費者庁に解決要求書を提出するなど、国の責任を追及していた。
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