生コン業界では、福岡・飯塚両生コン協組の広域化の実現の可否が注目されている。「大分、熊本の中心部の協組（大分中央、熊本中央）は、再編成されて価格が正常化された。

　九州における生コン市場で最大である福岡地区の動向は、「当然業界と建設関係は注目している」と語る福岡・九州の生コン・セメント業界関係者。続けてこう語る。「この度の広域化は、坡平産業の組合加入"する・しない"がすべてだ。福岡地区協組は、設立して39年。共同販売事業を開始して30年目を今年の11月で迎える。組合員工場と組合マネジメント側がさまざまな活動をつちかい、今日の組合組織が形成されている。坡平産業も、地道に営業活動を重ねて実績を積み上げた自負がある。経営哲学・企業風土とも、組合と坡平産業は正反対の理念である。どちらが良いかどうかということではない。どちらも正論である。組合側は、無理に坡平産業の加入を行うことはないと思う。それより、協組の体制を強化することに方向転換していくべきだろう。例えば実施しているだろうが、協組内における生コンの品質やサービスを向上させる研究・開発を積極的に行なう。品質やサービスを磨くことで協組内の一体感をつくり上げること。組合内が一体感を高め、坡平産業と市場で切磋琢磨していくことが、顧客のためになるのではないか」。広域化の実現より、現状の市場を維持しながら福岡協組内の体制強化を進めていくということだ。

　九州では、宮崎県は組合が先頭に立ち、業界一丸となって品質・技術、サービスを向上させている。このような指摘には、一考する価値がある。

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