福岡空港周辺で不動産業、建貸事業さらにパーキング(駐車場)事業を展開している(有)博多の森不動産。1988年の設立以来、「お客様に感動してもらう仕事をしよう」をモットーに顧客の心に飛び込むことを忘れない。今年、新事業で海外進出をはたした。4月にカンボジアに海の家をオープン。7月には和食レストランも開業予定だ。10年の教師歴で培った人間力で人の心をつかみ続ける同社代表の曽根崎淳氏にカンボジア進出について聞いた。
――カンボジア進出のきっかけは?
曽根崎淳氏(以下、曽根崎) 弊社が8年間手がけた土地区画整理事業がようやく完了し、次の事業を模索していた矢先、データ・マックスのニュースサイトで、カンボジア進出セミナーの開催を知り、昨年12月に参加しました。そこでカンボジアのビジネス環境を聞いて、いてもたってもいられずに、翌月1月にカンボジア視察ツアーに参加しました。
――12月のセミナー参加から海の家オープンまで半年も経っていませんね。
曽根崎 そうですね。あっという間に駆け抜けました。なによりもスピードが大事だと直感しましたから。情報収集の過程で東南アジアの可能性を強く感じ、進出を決めました。
――カンボジアの魅力は?
曽根崎 カンボジア人の気質というか、何かが私にフィットして、惹きつけられました。カンボジアの魅力を一言で言えば、日本では味わえない何かを体験できることですね。またカンボジア人を応援したいという気持ちが強いです。これからの事業で利益が出たら、カンボジア人が豊かに、幸せになるような方法を探していきたいです。海の家をオープンしたシアヌークビルにはたくさんの国際ホテルが建設中なので、教育を受け、英語を身につけたカンボジア人がそこで活躍できるようにしたいです。
――カンボジア以外も検討されたのですか。
曽根崎 カンボジア以外での展開は今のところ考えていません。ベトナムにも視察に行ったのですが、正直あまり良い思い出がなく、シンガポールやマレーシアは活況ですが、弊社が進出するには成熟しすぎていると感じました。中小企業が入り込む隙間がなかなか見当たりませんでした。中小企業が海外進出先として、カンボジアを選択するのは必然かもしれません。
――シアヌークビルは貿易港も開発中だそうですね。
曽根崎 はい。観光客向けのリゾート開発と貿易用の港湾開発を同時に進めている状態です。外資のホテルも目立ちますし、バックパッカー向けのゲストハウスも登場しています。ただシアヌークビルは極端に日本人が少ない場所ですね。アンコールワットはすでに観光名所になっていますが、カンボジアの海を訪れる日本人はまだごく少数ですね。ヨーロッパからの進出企業が多いです。ヨーロッパの長期滞在型旅行、いわゆるバカンスを楽しむ場所として、注目している企業が多いようです。
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<COMPANY INFORMATION>
(有)博多の森不動産
所在地:福岡市博多区空港前4-18-8
設 立:1988年11月
資本金:300万円
TEL:092-621-8800
URL:http://www.anet-g.co.jp/index.html
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