インドネシアの野焼きで発生した大量の煙がシンガポールやマレーシアに流れ込み、大気汚染が周辺国に広がってきた。マレーシアでは首都クアラルンプール周辺の学校を休校とするなど、市民生活にも影響が出てきている。
24日、クアラルンプールの大気汚染はピークを迎え、首都一帯が煙で包まれた。マレーシア政府は、特に大気汚染がひどい地域での外出自粛を呼びかけるほど。外出する人の多くはマスクを着用しているが、そのマスクも売り切れ続出。ドアを締め切って、外出しない市民が増えている。
クアラルンプール在住の日本人は、「この野焼きは毎年のように問題になるが、今年はとくにひどい。家のドアを締め切っているのに、煙い。洗濯物は外に干せないし、外出できない」と生活への支障を語った。
煙害発生当初、インドネシア政府は、「周辺国企業もインドネシアの農園作りに投資している。インドネシアだけの責任ではない」と突き放したが、影響の拡大を受け、24日インドネシアのユドヨノ大統領は緊急演説で両国に謝罪し、責任を認めている。
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