延吉正清理事長・病院長の辞任をめぐって迷走した小倉記念病院問題は、延吉氏側の代理人の清原雅彦弁護士の懲戒請求に発展した。
綜合警備保障株式会社(ALSOK)が警備業法に違反したとして被害届が出された問題で、団交を拒否した小倉記念病院と代理人の清原雅彦弁護士の責任が問われることになる。
小倉記念病院の職員らが加入する労働組合(全国格差撤廃推進労働組合)が団交のために6月12、13日、病院を訪れた際にALSOKの警備員に取り囲まれ団交を拒否された事件で、ALSOKは小倉記念病院側の指示に従っただけともいえ、小倉記念病院の対応にそもそも問題があるといえる。
被害届が出された事件で、労働組合に団交拒否を告げた警備員の手には1通の「回答書」があった。
小倉記念病院を運営する財団法人平成紫川会代理人清原雅彦弁護士らの名前で作成されたもので、労働組合の団交申し入れへの回答として、「同日の開催についてお断りします」と拒否を伝える内容だった。
この回答書は、今回の事件での対応や指示が、延吉院長、田中明院長代行という病院トップだけでなく、清原弁護士の関与なしでは考えられないことを物語っている。
労働組合は事態を重く見て、福岡県弁護士会に対し、清原弁護士の懲戒を請求し、正式に受理されたことがわかった。
懲戒請求では、「不当労働行為を助長する目的で、違法行為を伴ない、弁護士にあるまじき非違行為を行なった」としている。
懲戒請求は、清原弁護士が、(1)団体交渉の権利や誠実交渉義務を定めた憲法28条や労働組合法7条に違反すると知りながら団交を拒否する回答書を送った、(2)回答書で、「使用者の利益代表者」が加入している組合は労働組合法上の資格を喪失する恐れがあると恫喝したことは、最高裁の判決例でそのようなことがないことを知りながら法律の素人を畏怖させようとした、(3)警備会社が回答書をたてに団交を拒否すると警備業法違反のなることを知りながら、労働運動を妨害、権利を侵害した――としている。
関係者によると、田中院長代行は、延吉氏の指示で動いているだけで、院長代行は名ばかりだという。今回の事件で、実際に不当労働行為を指示しているのが、延吉氏なのか、清原弁護士なのか。清原弁護士は、病院改革の動きに対し、延吉氏の代理人を経て、代理人にとどまらず、理事に就任し、小倉記念病院の経営・運営に深く関与してきた。清原弁護士という人物と、その責任の所在が今後クローズアップされるとみられる。
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