台湾グルメ通や、台湾を訪れる日本人観光客の中で、人気の商品がある。それが「パクチー入れないでください」Tシャツだ。台湾の食堂や屋台などで、「パクチーを加えることを拒否したい」場合に使う言葉だ。
パクチーは強い香りを放つハーブで、「中国パセリ」とも呼ばれる。台湾では大腸麺線や麺類、炒め物など様々な料理に使用されポピュラーな食材である一方、独特の味わいを持ち日本ではほとんど流通していないため、日本人では食べつけない人も多い。美食を求めて台湾を訪れる日本人は増加傾向だが、一方で「あの緑の香草が入っているせいで食べられなかった」と不満げに食後の感想を語る観光客は少なくない。台湾をはじめ、タイやインドネシアなど東南アジア地域でもよく使われている香草・・・。日本人でもパクチーに対し「大好き」な人もいれば「大嫌い」な人もいるなど反応は様々だ。
この現象に目をつけたのが、日本のあるデザイン会社。「Tシャツだったらユーモアもあって遊び感覚として受け入れられる。注文する際にTシャツを見せるだけで要望も伝わりやすい・・・」。香菜をイメージした緑の生地に、隷書体の文字。デザインそのものはシンプルだが、このシンプルさがウケた。インターネットでの販売が中心で、日本人観光客が前もって購入し、台湾夜市で着用して街歩きを楽しむケースも多いという。
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