2日、新党大地は、4日公示となる参院選に向けて、「鈴木宗男を叱咤激励する会」を東京都内のホテルで開催した。参院選に10人の候補者を立てることを明らかにした。これまでは地域政党として北海道を拠点に政治活動を続けてきた新党大地だが、今回の参院選から全国区に打って出る。同集会には、約1,400人が参加した。
北海道選挙区で、前衆院議員の浅野貴博氏(35)、大阪選挙区からは、12年まで寝屋川市議を務めた吉羽美華氏(32)が立候補する予定。比例代表に、幹事長の松木謙公氏(54)、副代表で前衆院議員の内山晃氏(59)らを擁立する。
鈴木宗男代表は、「今回から全国区になる。これまで投票してもらえなかった地域に住む人たちにも、新党大地と書いてもらいたい」と支持を訴えた。
政策では、対ロシア外交強化による北方領土問題の解決、原発ゼロなどを目指す。「エネルギー政策では、原発ゼロを目指す。その裏付けはある。ロシアとの関係を強くし、サハリンからパイプラインを引いて天然ガス、油を稚内まで持ってくる。3,000~4,000億円でできる」と、日ロ関係の強化によるエネルギーの安定供給を実現し、原発ゼロを目指す構想を示した。
消費増税凍結も公約に掲げる。「国会議員の定数削減、国家公務員の2割削減で財源は出せる。国民の負担を強いる前にやるべきことはある。政治は、弱い者のためにある。声なき声を聞くのが政治」と、支援者らに強い口調で訴えた。
<前川元外務官僚が比例代表候補に>
親友で歌手の松山千春氏、元外務官僚で作家の佐藤優氏らが駆け付け、鈴木代表と新党大地の参院選候補者らを激励した。松山千春氏は、「自然はフェアで、みんなに同じように風が吹く。新党大地のフェアな政治に期待したい」とメッセージを送った。
比例代表に新人として立候補する前川光氏(64)は、外務省で35年間、勤務したキャリアを持つ。「今後の日本の安全保障のためにも、したたかな外交と強い政治が求められている」とキャリアを生かしての外交での実行力をアピールした。
一部メディアで参院選に立候補との報道が出た佐藤優氏は、「鈴木代表と親しい元外務省職員が立候補するということで、私が立候補すると思われたみたいですが、前川氏です」と会場を笑わせた後で、「将来、鈴木宗男首相というのを夢見ています。それには、まず段階を踏まなければならない。今回の参院選で、政党要件を満たす得票率2%を達成してほしい。そうなれば、北方領土問題も動くでしょう」と、新党大地の躍進と対ロ外交の進展を期待していた。
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