常に経済情勢が変化する現在、どのような業界においても時代を一歩リードする事業形成が重要になってくる。多くの中小企業が、他社との差別化を図ることを命題としているなか、"潜在顧客へのアピール"や"人の生活を第一に考える"ことを優先して事業を拡大してきた(株)サンコービルド。その成功の過程とともに、新たに着手した太陽光発電事業について紹介する。
<躍進続ける地場ゼネコン>
(株)サンコービルドは1972年8月に、三井鉱山堅抗トンネル掘鑿(株)として設立され、83年2月に三鉱建設工業(株)に商号を変更した。三井鉱山の子会社として、同グループの建設部門的な役割を担ってきた同社は、徐々に事業規模を拡大。地場中堅のゼネコンとして認知されるようになった。
そんな同社に大きな転機が訪れた。2004年1月に親会社である三井鉱山が産業再生機構入りしたことから、いったん売却されることとなった。4月1日付で同じグループ会社であるサンコーケアライフ(株)に売却され、同社は三井鉱山グループから完全に独立したかたちとなった。
同年8月には社名を(株)サンコービルドに変更すると同時に、藤井義則氏が代表取締役に就任した。09年4月には藤井氏がサンコーケアライフでの介護・福祉事業に専念するため、代表取締役会長に就任し、園村剛二氏が代表取締役社長となる新体制へと移行した。グループ会社には、サンコーケアライフ、サンコーファーストライフ(株)のほか、サンコー開発(株)などがあり、サンコーグループを形成している。
独立当初は三井鉱山からの受注も多かったが、徐々にその比率は減少し、現在では独自の営業基盤を構築している。近年、マンションデベロッパーからの受注はリスクに見合わないため行なわず、公共工事も十分な利益が確保できないためその比重を落としている。では、同社はどのように受注を確保しているのだろうか。その大きな要因となるのがサンコーケアライフの存在だ。
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<COMPANY INFORMATION>
サンコービルド(株)
代 表:園村 剛二
所在地:福岡市博多区博多駅前1-31-17
設 立:1972年8月
TEL:092-414-6610
URL:http://www.sanko-bld.co.jp/
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