中国でこのほど大学生の結婚観についての調査が行なわれた。それによると、「卒業してすぐに結婚するのは有り得ない」と答えた女子大学生は43.9%しかいないことがわかった。一般庶民の高学歴化が進んでいる中国だが、結婚観については、思いのほか早い段階で結婚したいと思っている学生が多いようだ。
この資料は中国の大手婚活サイト「百合網」の調査によるもの。調査では、大学生の男女別、年齢別などの結婚観が調べられているが、年齢が高まるにつれて、「卒業と同時に結婚」が容認されている。例えば4年卒の学生は51.7%が有り得ないと答えているのに対し、博士課程に進んだ学生は、22.6%に急減する。
また、63.4%の女子学生が愛情より経済面を重要視しているのに対し、55.1%の男子学生は「愛情を優先させる」と答えているように、男女間で結婚に対する温度差がある。
一方で、結婚に対するイメージが希薄な面もある。避妊具をどこで入手するかの問いには、5割程度がコンビニと答えているが、「わからない」と答えた学生も男子学生が22.1%、女子学生が39.1%いた。このデータだけではわからないが、「結婚=家族計画」という強い認識は感じられない。もしかして中国でも草食化が進んでいるのかもしれない。
中国では結婚できる年齢は、男性が22歳、女性が20歳と、日本をはじめとした世界の主要な国々よりも若干高めである。昨年の全人代(中国の国会にあたる)で、法定結婚年齢を18歳に引き下げる提案が出され、物議を醸した。中国では一人っ子政策の余波から、結婚できない男女をそれぞれ「剰男」「剰女」と呼ぶなど、何かとネガティブな対象とされてきている。だからこそ、大学生の結婚観調査では、減ってきたとはいえ、まだまだ「卒業婚」という選択肢が支持されているのかもしれない。
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