山口県は先月18日、コンクリート舗装の利活用を促進すると発表した。
県側は、「材料であるセメントが山口県の主要な地場産品であり、地産地消の観点から、また耐久性が極めて高いという特性を生かすという観点からも、コンクリート舗装の使用範囲の拡大を図る」という趣旨を明示している。山口県の『やまぐち産業戦略推進計画(中間案)』の中の『新たな地産地消開拓戦略』プロジェクトが、このコンクリート舗装の利活用促進にあたる。
現在の山口県のコンクリート舗装は、県管理道路全体の2.3%(全国平均1.8%)となっている。
山口県が定めた同プロジェクトの取組内容は、
1.コンクリート舗装の活用促進に向け、県道等の一般道路に加え、農道、林道、漁港道路等の各道路について、使用範囲の拡大を検討する。
2.コンクリート舗装の特性を踏まえた以下の4点の条件を満足する箇所について、原則としてコンクリート舗装を使用する。
(1)地下埋設物の設置を伴う沿道開発が見込まれない箇所
(2)軟弱地盤上でない箇所
(3)早期に交通を開放する必要性が小さい箇所
(4)騒音対策の必要性が小さい箇所
3.重車両交通量の多い道路では、積極的にコンクリート舗装を使用する。
とされている。
同プロジェクトは、今年度(2013年度)から2016年度まで実施される。順次調査し可能な道路からコンクリート舗装を実施する。
ZENNAMA(全国生コンクリート工業組合連合会)やセメント協会が、コンクリート舗装の推進を行っているが、自治体レベルで取組方針を示したのは、全国でも稀である。そして同プロジェクトによって、生コン需要上昇へ大きく貢献する。業界にとって吉報であることは間違いない。
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