<既得権益と無縁>
「原発問題も労働問題もつながっている。低賃金やブラック企業化など若者を切り捨てる政治への憤りが、自分を立たせている。今の政治家の多くは、大企業の利益のための活動家になっている。初心に戻れよ、と思います。この言葉が、ただのぼやきに終わらないように、国会に行かせてください。先頭に立たせて下さい」と、訴えた。
命を削って、若者たちや主婦層の思いの代弁者になろうとしている。芸能界にいた山本太郎候補は、脱原発への本音の声を上げすぎて、芸能界での仕事は激減したという。こういう異色で、骨太の候補者が、出てくることは今後、まれかもしれない。
自民党に有利と見られているが、山本太郎候補のような既得権益や政党の利益、国民側から見た無駄な政争と無縁の政治家が、1人は国会にいていい。
既得権益と戦い、大政党に対しても空気を読まずに声を上げ続けることのできる壮士が、1人は国会にいてほしい。
バランスを考えたとき、行動力があり、目先の金儲けや次の選挙での当選を考えない、国会議員が1人は、いてほしい。
<民主党・鈴木寛候補との議席争いか>
ボランティアで集まった集団が、政党の組織票を打ち破れるのかどうか。首都決戦は、いよいよ大詰め――。山本太郎候補は、「現場での手ごたえはあります。その手ごたえが、どこまで票につながるのか。投票に行ってもらえるか」と、前回、約7万票を獲得した衆院選、東京8区での選挙戦と同等の手ごたえをつかんでいる。
演説を聞いていたある40代のサラリーマンは、「あくまで個人的な意見ですが...」と前置きして分析していた。「太郎さんの訴えがうまく伝わっていれば、単純計算、東京は23区あるので、7万×23。そのほかの自治体を含めて大体、160万票程度は取ることは可能。そこまで票が伸びれば、勝てるのではないか」。ツーショットの写真を撮るなどしてネットで広げた情報が、パソコンの先の有権者に届いたのか。無党派層を投票所に向けさせることができるのか。
あるスタッフは、「予断を許さない状況。残り3日が選挙を決めるとも言われますので、最後まで気が抜けない。若者たちには山本候補の突破力に期待してほしい」と、吐露した。
自民、公明など政党の組織票がモノを言う選挙戦。首都決戦は、若者たちや無党派層の動向が勝敗を決することになりそうだ。当落線上にいる山本候補は、持ち前の行動力で突破できるのか。
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