21日、投開票が行なわれた参院選・福岡選挙区は、自民党現職の松山政司氏(54)が95万8,042票を獲得し圧勝。2議席目は、民主党新人の野田国義氏(55)が34万8,250票で初当選した。投票率は過去2番目に低い49.36%(前回56.07%)。低投票率に加えて自民党への追い風が吹くなか、野党間の激しい議席争いが繰り広げられた選挙であった。
安倍政権と自民党の高い支持率を背景に、「ねじれ解消」を打ち出した松山氏。自民党の衆議院議員、地方議員らが支え、手堅く票を固めた。前回(2007年)からは約15万票の上積み。松山氏は、「安倍政権の6カ月間の滑り出しの評価が国民のみなさんに認められたと思う。しかし、実績が評価されたということでなく、今後への大きな期待感にほかならない」と語り、「確実に、スピード感を持って積み上げてきた政策をしっかり実行し、景気回復を国民のみなさんに実感いただきたい」と、抱負を述べた。
一方、福岡選挙区の1議席を守った民主党・野田氏は、八女市長4期16年の経験を基に「ひと・暮らし・地方が原点。」というスローガンを掲げ、票を足で稼ぐ、地道な選挙運動を展開。1日1万歩以上、歩き続けて合計107万5,979歩。選挙区各地で、富裕層・資産家・大企業優遇、経済格差拡大、ムダな公共事業の増加など、安倍政権の経済政策「アベノミクス」に警鐘を鳴らし続けた。今後の抱負については、「一党独裁の自民党にブレーキをかけていきたい」と語った。
■参院選・福岡選挙区 開票結果
自民党 現職 松山 政司 氏 95万8,042票 当選
民主党 新人 野田 国義 氏 34万8,250票 当選
日本維新の会 新人 吉田 俊之 氏 22万2,180票
共産党 新人 真島 省三 氏 20万7,101票
みんなの党 新人 古賀 輝生 氏 17万6,396票
幸福実現党 新人 吉冨 和枝 氏 3万4,090票
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