＜原発ムラとの対決はイバラの道＞
　脱原発、脱被ばくを訴えて、有権者の支持を得た山本太郎氏。議員となってからも巨大なものに挑むことになる。「国が出している安全基準への不安は、今回の投票行動につながったと思う。押しつけられた不条理をひっくり返したい。脱原発、脱被ばくをもっと表に出して、本気になってやっていく。議員を本気にさせるのは、投票した人たち。若者たちだと思う」と、国会議員となってからも、声を上げ続け、バックアップしてほしいと呼びかける。

　今回の参院選で圧勝した自民党は、エネルギー政策では、原発を推進。再稼働への道を歩もうとしている。自民党の、エネルギー政策、原発推進へのあり方への疑問が、脱原発をメインに訴えた山本氏の背中を押し、東京都民の66万を越える票につながった。
　「自民党は原発を推進する。現実的には、脱被ばくが第一歩になる。子どもたちをこれ以上、どうやったら被ばくさせないで済むか。どうリスクを減らしていくのか」と、放射能による汚染状況を明らかにしていく。

　無所属で当選した山本氏。政党との連携に関して、脱原発で一致する生活の党、社民党、共産党などの議員と超党派で協力体制を築いていく。「力を合わせられる部分があれば、超党派で力を合わせていかなければ、現状を変えられない。既得権益側にとっては、うっとうしい存在だろう。つぶされたり、消されたりすることに対して、恐怖感はない。子どもたちをこれ以上、被ばくすることから守りたい。その先頭に立ちたい」と宣言した。

＜既得権益側にとって"不都合な男"＞
　66万人の有権者が、票を投じた。3.11以降、筋を通してきた人間・山本太郎の魅力によるところも少なくない。現実に政治家として実務を進めていくには、議員本人の行動力、発信力に加え、周囲を囲むスタッフの有能さも必要だ。
　水面下で抵抗勢力を抑え込み、国会内部にも味方を増やしていくためには、質の良い政策秘書、スタッフ陣が欠かせない。山本氏は冗談交じりに言う。「魑魅魍魎と戦うわけですから、よっぽど優秀な陰陽師（政策秘書）を付けないといけませんね（笑）。みなさんにブレーンになってもらって、みなさんに政策秘書の役目を務めてもらいたい」と、スタッフだけでなく、支援者一丸となっての政治を目指すとともに、有能な政策秘書を現在、募集中だ。

　1,000人規模のボランティアスタッフ、市民の力が結集して国会への道を切り開いた。既得権益側にとっては、もっとも"不都合な男"が国会議員になった。
　「荒削りなバカが、一生懸命やっていく。自分の本気を見せていく。その本気によって、うねりが生まれればと思う」。国政の場で、信念を貫く。

≪　（３）　｜　

※記事へのご意見はこちら