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たけし軍団から2人目の政界へ 吉田大作志免町議(前)
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2013年7月30日 10:54

 学生時代に起業、成功を収めるものの突如、芸人を目指し、たけし軍団入り。「月収5万」挫折を経験し、次はなんと政界へ。異色の経歴を持つ吉田大作志免町議の素顔に迫る。

<学生社長が突如、弟子入り志願し、たけし軍団へ>
takesi_yosida.jpg 志免町で育ち、地元福岡の大学へ。「将来、サラリーマンだけにはなりたくない」という思いを胸に、学生時代に清掃会社を立ち上げ、事業が軌道に乗った。そのまま事業を継続すればいいものをその会社を親に譲る。この成功体験により、新しいことでもまた成功できるのではないかと思うようになる。その時、強く憧れていたのは、同氏が「殿」と呼ぶ北野武氏。「頑張れば、この人の弟子になれるのではないか」と思い立ち、25歳のときにかばん1つで初めて東京の地に降り立った。右も左もわからない、あてもない東京。「東京でビートたけしに出会うのは、海の中でコンタクトレンズを探すのと同じぐらい難しい」と同氏は過去を振り返る。

 まずテレビ局の前に座り込み、北野氏が来るのを待った。夜はカプセルホテルに泊まっていたが、資金が足りなくなり、やがて野宿生活に。その後、タレント名鑑を手掛かりに、オフィス北野に向かう。今度は事務所の前のガードレールに座り込み、待ち続けた。それでもなかなか現れず、半年が過ぎた。いつ現れるかわからずバイトもできない。そんな生活が長く続くわけはなかった。資金を調達するために、福岡に戻り、アルバイト。そして、再び上京し、ひたすら待ち続ける生活を再開。それでもなかなか夢叶わず。最後の手段で、事務所のドアを叩いた。弟子入りを志願するも、事務所から「殿は映画の撮影でアメリカに行っている」と知らされる。あれだけ待ち続けたのに、北野氏が日本にもいなかったということに愕然とし、あきらめ福岡へ戻った。

<福岡で初対面>
 道半ばであきらめ、福岡で過ごす日々。そこに好機が転がり込む。福岡のゴルフ場に北野氏を含め芸能人が集まることを知らされた。「今度は殿が福岡に来る。千載一遇のチャンス」ゴルフ場に張り込み、北野氏を待つ。他の芸能人はぞくぞくと集まるが、本命だけ来ない。遅い時間になってようやく、飛び抜けて大きなリムジンがホテル前に止まり、北野氏が降りてくる。チャンスだとは知りつつも、あまりのオーラに腰が抜けて、駆け寄ることができなかった。最大のチャンスを逸したが、ホテルに電話し、北野氏につないでもらった。いよいよ話せるチャンス。しかし、また極度の緊張から、電話を切ってしまう。我に返り再度電話。これまで東京からの経緯をすべて話すことができた。しかし伝えられたのは翌朝ロビーに来いとだけ。いよいよ念願の殿との対面を果たす。「何年かかっても芸人やりたいんです」(吉田氏)しかし、告げられたのは「何年じゃだめなんだよ。一生やらないと」その言葉を残して、北野氏は去って行った。

 ゴルフ開始。人気絶頂の大物には、群がるようにギャラリーがついて回っていた。吉田氏は1番ホールから18番ホールまでギャラリーの視線を気にせず、ひたすら「弟子にしてください」と叫び続けた。そして、ホールアウトした北野氏が向かった先はトイレ。事務所関係者がついていかないとみるや、すかさずトイレに駆け込み、トイレの床に正座で北野氏が出てくるのを待った。トイレのドアが開いた瞬間、初めて憧れのスターと1対1で対面する。トイレの床に頭を近づけ、土下座。「吉田大作です。弟子にしてください」ひたすら懇願した。手を洗い、出ようとする北野氏の口から一言「東京来たって、いいことなんかねえぞ」。そして、にこっと笑って出て行った。これで少し自信が持てた。

(つづく)
【東城 洋平】

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・志免町議会


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