7月26日、「日越友好年記念セミナー~日本で活躍するベトナム人材」が福岡市のアクア博多で開催された。
基調講演では、在福岡ベトナム社会主義共和国総領事館総領事のブィ・クォック・タイン氏がベトナムと日本、ベトナムと九州の政治や経済、文化交流について述べた。そのなかで同氏は「日本は対ベトナム最大の直接投資国で、日系企業の存在感が高まっている」と述べたうえで、「ベトナムを訪れる外国人観光客の中で、日本は常にトップ5に入る」とし、相互に重要なパートナーであると力強く語った。
また在日ベトナム社会主義共和国大使館参事官のグエン・ザー・リェム氏はベトナム人材について、「人口約8,800万人のうち、労働人口は実に60%を占める」と話し、労働力の豊富さをアピール。さらに1992年から派遣がスタートしたベトナム人技能実習生について触れ、「毎年6,000~8,000人を日本へ派遣しており、実績は十分。派遣前のスキルチェック、事前研修も充実しており、実習生たちが両国の発展に貢献することを期待している」と述べた。
その後、日本のベトナム人実習生の受け入れ管理団体である公益財団法人国際労務管理財団(I.P.M)とベトナムの人材送り出し機関5社が現状を報告した。その中で、実際にベトナム人実習生を受け入れている企業経営者は「日本にはこれだけフリーターが多いのに、人材が見つからなかった。もはや人件費の問題ではなく、心をひとつに同じスタンスで仕事ができる人材が必要。実習生はみな、素直で一生懸命」と今に至る経緯を話した。
会場に設けられた60席はほぼ満席。人材不足に悩む経営者が熱心に耳を傾けていた。
▼関連リンク
・公益財団法人国際研修協力機構 JITCO
・公益財団法人国際労務管理財団 I.P.M
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