「B-1グランプリ in 北九州」でのシルバーグランプリ受賞が対馬に大きなうねりを起こしました。「対馬とんちゃん」が地域商品化することで、いやがうえにも気運が高まります。それまで、とんちゃん部隊隊員の居住地の南限は美津島町でしたが、厳原まで南下しました。つまり、北から南へ効果が波及し始めたのです。
さらに、「対馬とんちゃん部隊」は、これまで外に出てPRする役割だったのですが、対馬へ来た観光客を積極的にもてなすために、組織を法人化して対応しようということになりました。今年6月、「対馬とんちゃん部隊」は「NPO法人 対馬やなしこ連合」として再出発しています。「やなしこ」とは対馬の言葉で「いっぱい」や「すごい」を意味し、「とことんやる」という思いを名称に込めたそうです。
ここで「B-1グランプリ in 北九州」での選考方法について見ておきます。投票は私も実際に投票したのですが、参加者が気に入った出展団体の箱に割り箸を投げ入れ、これの本数(重量かも)により順位を競うというものでした。会場にいて思ったのは、入り口に近い立地が優位な出展団体が上位に入るだろうなということです。
しかし、八戸せんべい汁研究所はまあまあの場所に位置していましたが、対馬とんちゃん部隊はもっとも奥まったところにあり、「これは不利かな」と思っていたのですが、案に相違して第2位でした。その要因を考えてみました。それは、対馬の方々の「熱意」。これに尽きるなとの思いです。
まず、総勢60数名という大人数で参加しており、その参加人数は圧倒的でした。しかも、そのメンバーの活動がすばらしい。会場でも大声を上げて客の呼び込みをします。また、会場内をPRで歩き回るという活発な動きをしていました。私のFacebookでの知人(東京でサラリーマン→Iターン、対馬で漁師)も声を枯らしてPRをされていました。ちょっと感動的な場面でもありました。そんな努力、参加の皆さんの熱意と食べ物そのものの美味しさがあいまって、第2位という栄冠を得たのだと思います。
ただ、そんな対馬とんちゃん部隊ですが、問題もありそうです。ここで紙幅が尽きましたので、続きは次回に。
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和歌山大学産学連携・研究支援センター客員教授、観光学部フェロー
西日本工業大学デザイン学部非常勤講師
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