マンション業者が嘆く。「最近の建築単価のアップは、非常に堪える。1戸あたりの粗利を400万円確保することを目標にしてきた。ところが、コストアップで1戸170万円の値上がりとなってしまった。そのために、230万円の粗利しか得ることができなくなった。ここから販促費などを捻出することは至難の業だ。我が社のお客は大半がサラリーマンだから、販売価格への転嫁は無理である。建設業者も儲かっているわけでなく、どちらも苦しいな」。
一方では、建設会社の納期遅れが顕著になり出した。職人不足の結果である。
あるデベの社長は、怒り心頭である。「2つの現場で、引き渡しの遅れの懸念が発生しつつあるようだ。決算期を跨ぐようになれば、こちらの売上計画が成り立たなくてしまう。その建設業者は施工能力もないくせに、あちこちのマンション工事を受け過ぎている。損害賠償の訴訟も検討している」と語る。
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