福岡市が情報公開請求を受けた文書について事案処理を放置し、市の条例で定められた期限を守っていなかったという実態が明らかになった。情報公開請求は、(社福)福岡市保育協会 中央保育園の移転事業に関する内容であり、髙島宗一郎福岡市長あてに行なわれていた。土地選定・取引のプロセスが不透明なことから社会問題となった同事業において、あらためて髙島市政のずさんな姿勢が示されたと言える。
今回、問題となった情報公開請求は、福岡市の調査報道サイト「HUNTER」の記者が、8月9日と15日に行なっていた。しかし、同記者が市へ確認をとった9月2日まで、公開・非公開に関する決定通知が行なわれず、同事案の処理を担当していた市こども未来局保育課長は「(2日に)決裁が行なわれた」という。請求に対する公開・非公開の決定通知は、福岡市情報公開条例第12条で、福岡市が定める休日を除き、公開請求があった日の翌日から起算して7日以内と、期間を定めている。正当な理由がある場合、20日を限度として延長できるが、その場合も、請求者にその旨を通知しなければならない。
同サイトによると、こども未来局長が「担当職員が書類の管理を誤った」と説明し、条例違反であることを認めたという。同サイトの記者は、情報公開の実施機関が髙島市長となることから、市長名での文書による回答を求めている。詳細はこちら。
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