NET-IBでは、SNSやブログで情報発信を行なっている佐賀県武雄市長・樋渡啓祐氏のブログを紹介している。
今回は9月の市議会について記載している、9月2日午後11時14分のブログを紹介する。
地味なところに一番大切なことがある。
今日から9月市議会。大抵の自治体は、大きな施策は3月の市議会で出してくるのですが、うちは、ここぞ!というときなので、6月でも9月でも関係ありません。場合によっては、市民病院の民間委譲、図書館がそうであったように、臨時議会を多用します。首長には、議会の招集権があり、これは大きな権限ですが、その時々で最大限の政策効果を狙います。
さて、議会初日。通例になりますが、私から、9月市議会提案事項を述べました。いつも、箇条書きのメモに、アドリブを入れますので、文字で起こすとちょっとヘンかなって思うところもあるんですが、そのままです。来週から、一般質問。議員各位には前向きな論戦を期待するものです。
おはようございます。私から市長提案事項をご説明申し上げます。
まず、武雄市図書館についてであります。
本年4月のリニューアルオープン後、3か月で改装前の年間来館者数を突破いたしました。また、8月31日までの5か月間の来館者は44万1千人、前年比で3.6倍に上るなど、引き続き多くの方々にご来館いただいている状況であります。先月、九州北部高校総体でお成りいただきました高円宮妃殿下にもご視察いただいたところであります。
昨年実施した事前アンケートでは、新しい図書館に「期待する」という回答が7割でありました。今般、開館3か月後に実施した利用アンケートでは、83.1%もの方に「大いに満足」または「満足」とご回答していただいております。武雄市議会の応援をいただきながら、CCCと私たちが連携して進めてきたことが、基本的に間違いではなかったと、実証されたと認識しております。ただ、この結果に甘んじることなく、引き続きご来館者、ご利用者の皆様方の意見を真摯に聞きながら、より良い図書館を目指していく、日本一の図書館を目指してまいりたい、このように考えております。
また、今後は、石川県金沢市の金沢21世紀美術館、北海道旭川市の旭山動物園といった、人気の高い公共施設と連携することで、武雄市図書館の企画充実をはじめ、本市へのさらなる集客や市内の活性化につなげてまいります。
引き続きまして、ICT教育の推進についてであります。
武雄市図書館に続く、樋渡市政の重要施策は「教育」であります。来年度、市内の小中学校の全生徒にタブレットPCを配布するため、現在、武雄市ICT教育推進協議会において活発な議論が行われるなど、ICT教育の環境整備がいよいよ本格化されます。
随時、議会には報告してまいりたいと思いますが、その第一弾として、このたび国の交付金を活用し、全小中学校の教室などの無線LAN環境整備に関する予算を本議会に提出しております。
また、本取り組みを加速させるため、8月20日に協議会からいただいた中間答申に基づき、ICT教育の推進を統括するポストとして「教育監」を10月から新たに教育長の下に設置をしてまいります。教育監には、東京都杉並区立和田中学校の元校長である代田昭久氏を起用いたします。スピードは最大の付加価値であります。ICT教育に実績のある代田氏の力を借りて、本市のICT教育をさらに進めてまいりたいと思います。このことは、市民病院の民間移譲の際、池友会の会長であられる蒲池眞澄氏を医療統括監に指名したものにならっております。
次に、FB良品の新たな展開についてであります。
今般の一般質問でも様々なご質問をいただくことになり、非常に嬉しく思っております。
FB良品については、さる8月8日に新たに静岡県三島市が加わりました。現在、参加団体は14団体まで増加をしております。今年度中には、30~40団体まで増える見込みであります。8月24日から東急ハンズ博多店に実店舗を出店しております。さらに、今後カタログを配布する予定であるなど、インターネット通販にとどまらない自治体通販として、日々成長させてまいります。
このような状況や今後の海外展開をにらみ、明日、9月3日には、フェイスブックでのファン数が400万を超え、東南アジア等で圧倒的な知名度を有する「サティスファクションギャランティード」と手を組み、ブランド名を「FB良品」から「ジャパン サティスファクションギャランティード」に改称し、さらなる飛躍を目指してまいります。
また、全国6自治体との共同運営によるシンガポール事務所を10月24日に開設をしていきます。特産品のPRやさらなる販路開拓、そして観光面でのインバウンドの推進を図ってまいります。
いずれにいたしましても、各自治体と連携を組みながら武雄を売り込んでいく、これが基本的な戦略の姿勢であります。また、様々なご意見を今回の一般質問でも賜ればありがたいと、このように思っております。
生活インフラの整備についてであります。
まあ、いろいろ武雄市政は今、派手だとか色々言われますけれども実は地味です。やっぱり、地味なところに一番大切な事があると認識をしております。その中で、やはり市民の安心・安全を守ること、これを支えるインフラ整備は市政の最重要課題と認識をしております。
先般の6月議会の一般質問でもお約束したとおり、道路などの維持整備に係る予算約1億円を、国の交付金も活用して本議会に提出をしております。
また、来年の3月に3年を迎えます、今日の「あまちゃん」でも東日本大震災のあの日のことが出ておりました。そういった東日本大震災の教訓を踏まえ、合併特例債など有利な財源を活用して、耐震化などの防災や道路整備など、引き続き災害に強い、そして、人にやさしいまちづくりを進めてまいります。
おわりになります。
先日、宝島社が発行する「いなか暮らしの本」で、温泉があって住みやすい61市町村のうち、「住みたい温泉地ランキング」で武雄市が全国1位に選ばれたところであります。
これは、議会をはじめ、住民の皆さんの力があればこその結果でありますし、とりわけ、武雄市の皆さんたちが今、自分たちのまちが素晴らしいと、住みやすいということをフェイスブックであり、あるいはツイッターなどでどんどん発信をしていただいている、この効果が、この結果にあらわれているものと認識をしております。事実、新武雄病院や武雄市図書館をきっかけに、本市への移住が始まっております。
今後も、議員の皆さま方をはじめ、市民の皆さんと一緒になって、多くの皆さんたちが移住して来られるような、来ていただけるような魅力的なまちとして私自身も誠心誠意情報発信をし、そしてトップセールスに励みたいと、このように思っております。
今後とも、ご指導、ご支援、ご協力をお願い申し上げまして、私の提案事項の説明にかえさせていただきます。
本日から、よろしくお願いします。
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