4日に、地場大手企業の西日本鉄道(株)との間で衝撃の資本・業務提携の基本合意を行なった(株)マルキョウ。二日たった6日も、地場小売業の間ではこの話題で持ち切りである。
今回の資本・業務提携に至った理由は様々なケースが想定されるが、このような話が出る場合、どちらか片方の業績が悪く、片方が救済するというイメージを持たれがちである。だが、今回はそのようなケースではない。マルキョウは相続株の多額の相続税問題を抱え、売上高もここ数期は減収傾向となり精彩を欠いていたものの、財務内容は九州の小売業の中でも群を抜いている。
直近の2012年9月期の資産合計は566億4,500万円、純資産は413億2,400万円と自己資本比率は72.95%となっている。また同期の有利子負債は長期、短期合わせて11億3,300万円。有利子負債月商換算では0.15カ月とほぼ無借金経営に近い額なのである。
マルキョウの13年9月期の売上高予想は840億円。12年9月期の売上高(881億1,100万円)と比べ4.4%の減収となる見通しだ。08年9月期には売上高951億7,600万円を計上した同社だが、近年は出店ゼロが続いている上にディスカウントストアやドラッグストアに押され気味でここ年間で10%以上売上高を落としていた。
今回の提携効果は未知数であるが、やるからには双方にメリットがあるものでなければ意味がない。今回の資本・業務提携が吉とでるのか、今後の動向が注目されそうだ。
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