12日、区長不在が続いていた福岡市の仮想行政区「カワイイ区」に、2代目となる新区長が誕生した。新たにカワイイ区長に就任したのは、福岡市在住のカナダ人、ミカエラ・ブレスウェートさん(25)。ミカエラさんはこれまで動画投稿サイト「You Tube」の動画で福岡の魅力などを伝える活動をしており、全再生回数は2,300万回を超えているという。同日、福岡市役所で就任式が行なわれ、高島宗一郎福岡市長から辞令が交付された。
「まさか、カナダの方が!?という驚きもあった」(高島市長)
仮想の行政区であるが、外国人が区長に就任するのは日本初。日本のことを知らないカナダの家族を安心させることが、日本の紹介動画を投稿するきっかけだったというミカエラさんは、今後、カワイイ区長として福岡市の魅力を自ら取材し、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアを駆使して、海外にも積極的にPRしていく考えだ。
就任式後のトークセッションでは、「日本を訪れる海外の人は、東京、大阪、京都に行ってしまう。福岡市に英語のコンテンツが少ないからでは?」と、さっそく上司である高島市長にアドバイス。また、報道から福岡の魅力について質問されると、「食べ物がおいしい」「コンパクトシティ」「人がやさしい」「海が近い」と答えた。「これから寒くなる季節なので、今度はもつ鍋・水炊きを紹介したい」と、福岡通なところも見せるミカエラさんに、高島市長は「私たちすら気づいていない魅力を発信する力がある」と期待を寄せている。
メールアドレスだけで登録できる「カワイイ区民」の人口は9月1日現在、4万1,712人。区民は、特別住民票(発行手数料300円)の発行やメルマガの配信(無料)といった行政サービスが受けられる。なお、特別住民票は、辞令交付に合わせて「福岡市 カワイイ区長 ミカエラ ブレスウェート」で発行されるようになっている。
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・福岡市カワイイ区HP
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