８月２日、福岡ソフトバンクホークス（以下SBH）は、２軍、３軍の拠点であった福岡市東区の雁の巣球場から移転の可能性を示唆。ファーム本拠地球場などを新たに整備するための用地に関して、地方自治体を対象に募集すると発表した。
関係者の話を総括すると、雁の巣球場は老朽化が進み、また国有地の上にある福岡市の施設のため、球団側の運営に制約が生じている模様。SBHは2011年から３軍制を導入。若手育成の強化を実施しているが、施設が手狭になり、数年前から移転先を探していた。「効率的な運営を目指し、施設の一体化を目指す。ファームの新たな拠点は、グラウンド、サブグラウンド、室内練習場、寮、クラブハウスも一体となった施設を検討したい」と、一大育成拠点にする構想を表明している。
SBHが発表した用地募集の条件は、以下の通り。
１．おおむね４万～６万m2（１万2,100～１万8,150坪）で、可能な限り分割がされていない土地
２．最寄りの高速道路ICからおおむね20分圏内であること。鉄道の最寄駅からの交通手段が確保できること
３．造成済または、粗造成済の平坦な更地
４．2015年秋を目処として竣工し、その後の数カ月間の試用期間を経た後、2016年シーズンからの本格使用が見込まれること
５．20年以上継続して利用可能な土地
６．賃貸契約が可能（もしくは検討が可能であること）
７．土地の所在する地方自治体（但し、当該地方自治体の所有する土地に限定しない）
すでに、大牟田市など20を超える自治体が、候補地として名乗りを上げている。１番に手を挙げたのが大牟田市である。
なぜ、高島宗一郎福岡市長が、いの一番に手をあげなかったのか。福岡市のシンボルとも言えるSBH、その育成機関が、他の自治体に移転してしまう可能性があるにもかかわらず、危機感がまったく感じられない。大牟田市は、SBHの募集発表から週明けの８月５日月曜日に、古賀道雄市長自らが口火を切った。
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